1998年「GTO」で連続テレビドラマデビュー。以後、映画・テレビドラマ・舞台で活躍を続ける、俳優・小栗旬はいま思うこととは。
これまで携わってきた中で、印象に残っている作品は何ですか。
ドラマ『Summer Snow』は、17歳の時にオーディションを受けて、出演が決まった作品なんですけど、あの作品がなかったら、また違う人生だったなって思いますね。
それと、映画『クローズZERO』からは、これまでとは異なり、強い役が来るようになりました。
そこに存在するってこと。説明するのが難しいのですが、結局、それが一番人間らしいことだと思うんです。
一人での芝居になるとまた違うんですけど、例えば、人と話をしているときって相手が何を話すかわからない。当たり前の話なんですけど、相手のセリフを聞いていないと次のセリフが出てこないんですよね。
でも、芝居って相手のセリフを知っているから、それを忘れるってことが一番大切かなと思っています。そのとき自分が思いついたように話すこと、それが人間らしさにつながるのではないでしょうか。
相手との距離感にもよりますけど、難しいことではないです。今回だと、山田孝之さんとはいい距離感なので、芝居するときに違和感は感じなかったですね。
ただ、あまりにも近すぎると、恥ずかしくなる瞬間はありますよ。去年、生田斗真さんと一緒にドラマをやっているときは、「なんで俺たちこんなことしてるんだろ?」って素に戻る瞬間がありました(笑)。
そのときそのときに興味があるものにたくさん挑戦していきたいですね。
実は、25~26歳頃までずっと高校生役を演じてきたんです。30を越えて、また今回お話をいただいたので、さすがに驚きもありましたね。精神的にはいつまでたっても高校生役を演じられるんですけど、ビジュアル的に難しくなってきたんじゃないでしょうか(笑)。
最近は、(役の幅も広がって)30代の役が確実に来るようになりましたし、父親役も来るようになりました。
役ではないですが、目標と言えば、日本には本格的なアクション映画がないので、作りたいと思っています。映画『ウォーリアー』みたいな、あんな感じの作品をやってみたいですね。
アクション映画って、お金も時間もすごくかかるんですよ。なので、なかなかつくるのが難しいんです。制作できる環境も作っていきたいなと考えています。
ジャケット、ストール、シューズともに、エトロ(ETRO)です。
そうですね、スニーカーは好きです。過去に、凝って集めていた時期もありました。でも最近は、ジャケットスタイルが多いですね。
メゾン マルジェラ(Maison Margiela)は好きです。それから、ラルフ ローレン(Ralph Lauren)もよく着ています。
表参道あたりに、一人でたまに遊びに行っていますよ。
ドラマから見てくれている方々には、きっと楽しんでもらえる内容になっていると思います。これが僕らがやってきた集大成です。作品全体を楽しんでいただけることを願っています。
■小栗旬
1982年12月26日生まれ。東京都出身。98年、「GTO」で連続テレビドラマ初出演。映画、テレビドラマ、舞台、映画監督、ラジオパーソナリティーなど、活動の幅は広い。
主演作品:『キサラギ』('07)、『クローズZERO』('07)、『花より男子ファイナル』('08)、『ルパン三世』('14)など。
【作品情報】
信長協奏曲(のぶながコンツェルト)
公開日:2016年1月23日(土)
原作:石井あゆみ『信長協奏曲』
監督:松山博昭
脚本:西田征史、岡田道尚、宇山佳祐
出演:小栗旬、柴咲コウ、向井理、藤ヶ谷太輔、水原希子、古田新太、濱田岳、高嶋政宏、山田孝之
音楽:☆Taku Takahashi(m-flo)
主題歌:Mr.children『足音 ~Be Strong』(TOY'S FACTORY)
©石井あゆみ/小学館
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