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映画『アーロと少年』ディズニーによる一匹の恐竜と一人の少年による心躍る冒険ファンタジー

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ディズニー/ピクサー映画『アーロと少年』が、2016年3月12日(土)に全国公開される。

インタビュー|写真1

これまで『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』を手掛けてきたディズニー/ピクサー。“もしも、隕石が地球に衝突せず、恐竜が絶滅をまぬがれていたら?”というアイデアから生まれた本作では、一匹の恐竜と一人の少年による、アドベンチャー・ファンタジーを描く。

主人公の恐竜アーロは、からだは大きいけれど、甘えん坊で怖がり。ある日、激しい嵐で父を亡くしてしまい、見知らぬ土地でひとり目を覚ます。迷子の彼を救ってくれたのは、これまで見たこともない“小さな生き物”=人間の少年・スポットだった。

インタビュー|写真4

臆病なアーロと反対に、スポットは言葉は話せないが、怖いもの知らずで勇敢な人間の少年。見た目も性格も正反対の彼らは、アーロの家族が待つ家を目指し、壮大な冒険をスタートさせる。行く手に待ち受ける、想像を絶する大自然の脅威や敵に、力を合わせて困難を乗り越えていくうち、いつしか二人は人生で初めての友達になっていく。種族を越えて仲良くなった彼らが冒険の先に見つけた、大切なものとは…。

プロデューサーは『カーズ2』を手掛けたデニス・リーム。短編作品『晴れ ときどき くもり』でデビューし、『アーロと少年』が初の長編映画作品となるピーター・ソーンが監督を務める。

公開に先駆けて、プロデューサーのデニス・リームが来日。『アーロと少年』に込めたメッセージや製作背景に関して話を聞いた。

デニス・リーム
デニス・リーム

“もしも、隕石が地球にぶつからなかったら…”ワクワクするようなストーリー設定ですね。

ちょうど6年前、『ファインディング・ニモ』の脚本を手掛けたボブ・ピーターソンがこのアイデアを思いついて、企画がスタートしました。その後、ピーター・ソーンが監督として決まり、新たなストーリーを練り直していきました。

作品の中では「言葉を越えた絆」というのが一つのキーワードになっているのですが、これは、ピーター監督の実体験がインスピレーションになっていて。彼は、ニューヨークで生まれ育っているのですが、ご両親は韓国系で全く英語が話せず、母親と映画館を訪れては、彼が横で一生懸命通訳して映画を楽しんでいたそうです。唯一彼が通訳せずとも、母親が涙ぐむ作品があって、それがディズニー映画でした。

そこから、言葉を越えたコミュニケーションというテーマは、彼の中でずっと温めていたようで、本作では色濃く描かれていますね。

インタビュー|写真2

確かにディズニー映画は言葉を越えて、世界中で愛されていますね。どのようにディズニー/ピクサーのアニメーション作品は作られているのですか?

初めは、なにげないアイデアからスタートします。そこから、基本のストーリーラインを考えて、脚本を書いていって。脚本が出来上がった時点で、たくさんのアーティストが参加して、一人一人が一コマ一コマ作り、いわゆる絵コンテと呼ばれるものを全編を通して作り上げていきます。

つづくのが、アニメーションの作業。作品全体の雰囲気をイメージしやすくするため、スタッフがセリフを入れたり、仮の音楽を挿入したりして、最終形のイメージを作り上げていきます。約8~12週間ごとに、これまで出来上がったものを全部見直して修正をかけて…ということを何度も繰り返して、完成に近づけていきます。

面白いのは、実写でいわれるところの撮影と呼ばれる段階です。カメラもありますし、照明もありますし、その当りは実写映画と変わらないんですよ。実際にセットを作って、キャラクターをデザインして。撮影が終わったら、最終的な音楽を入れたり、声を収録したり…と仕上げにかかっていきます。

映画をご覧になったらわかるでしょうが、『アーロと少年』では、あまり衣裳がないように感じますよね?!しかし、実はかなりこだわっていて。各キャラクターの身に付けている洋服が、一人一人の個性を反映できるように、素材感なども配慮しているんですよ。

『アーロと少年』で、印象に残る衣裳やスタイリングはありますか。

スポットの髪の毛はポイントです。モデルになったのは、ピーター監督の娘さんなんですよ。ベットから起きてきたときに、いつも寝癖がついて髪の毛がぼさぼさになっているそうで。実際にアニメーションにする前には、カツラを作って、それを参考にCGで再現していきました。

インタビュー|写真6

CG化する前に、モデルとなるものをいつも作成しているのですか。

そうですね、比較的よく行っています。アニメーションの世界では“マケット”と呼ばれる模型を一つひとつのキャラクターやセットごとにつくるんですね。だいたい粘土で作られていて、アーティストやアニメーターによっては、そのモデルに直接色を塗ってみたり、横に置きながらアニメーションを作ってみたり…。人それぞれに色々なやり方があるのですが、実際に作ってみるという姿勢は共通していると思います。

例えば『カールじいさんの空飛ぶ家』のときは、実際に風船が付いた家のモデルを作ったんですよ。飛んだときの全体のバランスや見た目というのは、やっぱり本物を作ってみないとわからないんですよね。

インタビュー|写真5

『カールじいさんの空飛ぶ家』を含めて、これまで多くの作品が生まれていますが、ディズニー/ピクサーが一貫して表現しているのは、どんなものなのでしょうか。

ストーリーにしてもキャラクターにしても、目指しているのは、観る人すべてにとって真実味があること。本物のハートが込められていて、描かれているもの全てが本物であること。だからこそみんなが共感できるのだと思うので。もちろんシーンによっては、描くのが難しく格闘するようなものもあれば、割とするすると進められちゃうものもあるのですが、心に響く“何かがある”かというのが一番重要になっていきます。

インタビュー|写真3

『アーロと少年』にはどんな思いが込められているのでしょうか。

友情は思い掛けないところに転がっている、どこで誰と出会えるかわからない、という意外性みたいなところがうまく描かれているなと感じていて。アーロとスポットに関しては、全く共通点がないように見えるけど、心がつながって最高の友達になれた。

特に日本の3~4月は、新しい出会いがある季節ですよね。臆病になったりドキドキしたりするとは思いますけど、最高の友達とはどこで出会えるかはわからない。この映画を観て、勇気をもって話かけてもらえればいいなと思っています。

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