アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)が2014年9月17日(水)、2015年春夏コレクションをミラノファッションウィークで発表した。フリンジ、ベルボトムのデニム、スウェード地…ボヘミアンの王道ともいえるエレメントを用いてもアルベルタ フェレッティの手にかかれば、たちまち品格を感じるロマンティックなスタイルに昇華する。前シーズンに続き、自然に焦点が当てられた今季のコレクションから香ったのは、ナチュラルで優し気なムードだった。
前半は、ベージュのワントーン。そこにビーズのベルトやハーネス、カットレースで表現されたフローラルがあしらわれており、花々が大地から咲き誇る様子を連想させる。ベビードールやレースのオールインワンなど、ランジェリーライクなアイテムが女性らしさを引き立て、エンパイアラインの柔らかなロングドレスではまるで森の女神を思わせる美しさを放った。一際目を引いた、木を編んで作った籠のようなクロプドトップスやドレスは、素材への挑戦とメゾンの高い技術力が感じられた。
色使いでここまで洗練された表情を見せるのかと驚かされたライラックカラーでの提案や、ロング丈のスウェードのベストなど、フリンジがスタイルのキーとなっている。またパンツの途中から切り替えたり、一見シンプルなラインのドレスのサイドに潜んでいたりと、技ありのプリーツ使いにも注目したい。フリンジとプリーツ、それにウェーブがほどこされたモデルたちのヘアが跳ねるような動きを生み出し、軽やかな春の訪れを観客たちに期待させた。