サスクワァッチファブリックス(Sasquatchfabrix.)の2024-25年秋冬コレクションが発表された。テーマは「Eastend Dragons」。
今季、サスクワァッチファブリックスが着目したのは、古来より多くの人々が信仰の対象として崇め、世界各国で今なお多様なイメージを持たれている龍だ。日本においても、日本列島の形は龍だといわれ、古くから龍が宿る国とされてきた。他国でも同様に、中国の龍やインドのナーガ、西洋のドラゴンといったイメージがあるように、この世に姿を表さずとも、龍は人々の心に深く広く根付いているのである。そんな龍をモチーフとしつつ、今シーズンは、「東洋的な物事の見方」を再考したルックを提案していく。
龍のモチーフは、アヴィレックス(AVIREX)とのコラボレーションによるレザージャケットに象徴的に採用。フロントには龍の胴体を、バックにはヒゲが風になびく龍の頭部をあしらい、存在感のある1着に仕上げた。
さりげなく龍の存在をアピールするのは、コートやパンツなどにあしらわれた、龍の鱗をイメージした柄。モールジャカード生地のコートには、この柄が総柄であしらわれており、ウエストをマークするベルトや衿の合わせも相まって、よりオリエンタルな佇まいを生み出している。
サスクワァッチファブリックスで定番のトラックパンツは、裾に向かって細くなるテーパードシルエットを継続して採用。そんな細身のパンツと対照的に、袴のように裾が広く広がるパンツの数々も。一見スカートのようにも見える独特のシルエットで、龍が古来よりその存在を認識されていたことを示すかのように、遠き時代の衣装を反映させた。
なおカラーパレットは、ブランドが得意とするブラック、ネイビー、カーキ、ベージュといったアースカラーが中心。そんな中目を惹くのは、セーラーカラー風のダウンジャケットを彩る掠れたような色合い。ナイロン加工であたりを出し掠れさせ、どこか退廃的な美しさを感じられるビジュアルに仕上げた。