企画展「エッシャー 不思議のヒミツ Behind the paradox」が、滋賀の佐川美術館にて、2023年12月14日(木)から2024年2月25日(日)まで開催される。その後、富山県美術館、愛知の豊田市美術館に巡回する。
錯視や視覚の原理を活かし、騙し絵作品を手がけたオランダの版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャー(M.C.エッシャー)。企画展「エッシャー 不思議のヒミツ Behind the paradox」は、代表作をはじめとする150点以上の作品を通して、エッシャーの全容を紹介する展覧会だ。
1898年オランダに生まれたエッシャーは、建築家を目指して建築装飾美術学校に入学するも、グラフィックアートへと転向、版画技術の基礎を徹底的に習得している。画家としてデビューすると、イタリアにたびたび訪れるようになり、その風景や街並みに触発されて数多くの作品を手がけた。イタリアの風景やモチーフは、のちにエッシャーの代表作にも登場することになる。
エッシャーが転機を迎えるのが、1936年のこと。ファシストが台頭したことから前年にイタリアを離れていたエッシャーは、スペインのアルハンブラ宮殿を再訪し、幾何学模様に魅了されることに。風景画を中心としていた作風は大きく変化し、ある形で平面をくまなく覆い尽くす「テセレーション」、ある形が次第に別の形へと変形する「メタモルフォーゼ」、そして不思議な空間構造や錯視などを取り入れ、独自の世界観で作品を手がけてゆくこととなった。
本展では、《昼と夜》や《物見の塔》といった代表作はもちろん、初期作からイタリア時代の作品、遺作にいたるまで、150点以上の作品を展示。また、らせん構造や循環、反射面、幾何学的立体など、カテゴリーごとに作品を紹介し、エッシャーの関心と目指したものに光をあててゆく。
企画展「エッシャー 不思議のヒミツ Behind the paradox」
会期:2023年12月14日(木)〜2024年2月25日(日)
会場:佐川美術館
住所:滋賀県守山市水保町北川2891
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(1月8日(月・祝)、2月12日(月・祝)は開館)、12月30日(土)〜1月3日(水)、1月9日(火)、2月13日(火)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 900円、中学生以下 無料(保護者の同伴が必要)
※専門学校・専修学校は大学に準ずる
※障害者手帳の提示者および付添者1名は無料
※ウェブ事前予約制(詳細については美術館ウェブサイトを参照)
■巡回情報
・富山会場
会期:2024年4月27日(土)~6月30日(日)
会場:富山県美術館(富山県富山市木場町3-20)
・愛知会場
会期:2024年7月13日(土)~9月23日(月・祝)
会場:豊田市美術館(愛知県豊田市小坂本町8-5-1)
【問い合わせ先】
佐川美術館
TEL:077-585-7800