いじめによって学校を退学処分になったジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんな中、ジュリアンの祖母のサラがパリから訪ねて来る。あの経験で学んだことは、「人に意地悪もやさしくもしない。ただ普通に接することだ」と孫の口から聞いたサラは、「あなたのために話すべきね」と自らの少女時代を明かす。
時は1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスのジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることになる。クラスでいじめられていたジュリアンに何の関心も払わず、名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれる。日に日に二人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるのだが……。
映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』は、2018年公開の映画『ワンダー 君は太陽』のアナザーストーリー。『ワンダー 君は太陽』で主人公をいじめていた少年・ジュリアンと、彼の祖母を主人公に物語を紡ぐ。ジュリアン役は、前作よりブライス・ガイザーが続投し、祖母・サラ役はヘレン・ミレンが担当。監督はマーク・フォースターが務める。