7歳の少女・ソルは、父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶソルだったが、身体を休めているから、となかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安が募るばかり。やがて父との再会を果たしたとき、それまで抱えていた思いがあふれ出し、ソルは“新たな感情”を知ることになる。よろこび、悲しみ、希望、落胆。波打つ自身の感情の変化に戸惑いながらも、物語のラスト、少女が願ったこととはーー?
映画『夏の終わりに願うこと』は、父の誕生日の1日を通して揺れ動く少女の心を瑞々しく描いた作品。“メキシコ映画界の新たなパイオニア”とも評されるリラ・アビレス監督の長編2作目。主演は、映画初出演となるナイマ・センティエス。