窓拭き清掃員として働く33歳のジョンは若くして不治の病を患い、残された余命はあとわずか。シングルファーザーとして男手ひとつで4歳のマイケルを育ててきた彼は、養子縁組の手続きを行い、息子の“新しい親”を探し始める。理想の家族を求め、何組もの“家族候補”と面会をするが、人生最大の決断を前に進むべき道を見失ってしまう。そんな彼は、献身的なソーシャルワーカーとも出会い、自分の不甲斐なさに押しつぶされそうになりながらも、息子にとって最良の未来を選択しようとするが……。
映画『いつかの君にもわかること』は、『おみおくりの作法』のウベルト・パゾリーニが7年ぶりに監督・脚本を手がけた作品。『いつかの君にもわかること』では、余命宣告を受けたシングルファーザーが、自分が亡き後に息子が一緒に暮らす“新しい家族”を探し求める物語が描かれる。ストーリーは実際の記事から着想を得ており、「生」と「死」という普遍的なテーマから、力強く紡がれる父子の絆を映し出している。