映画『いつかの君にもわかること』が、2023年2月17日(金)に公開される。監督はウベルト・パゾリーニ。
映画『いつかの君にもわかること』は、『おみおくりの作法』のウベルト・パゾリーニが7年ぶりに監督・脚本を手がけた作品。ウベルト・パゾリーニの『おみおくりの作法』は、ヴェネチア国際映画祭4冠に輝くなど世界中の映画祭で絶賛され、日本でもロングランヒットを記録し『アイ・アム まきもと』としてリメイクされるなど、ヒューマンドラマの傑作だ。
そんなウベルト・パゾリーニが手がける新作映画『いつかの君にもわかること』は、余命宣告を受けたシングルファーザーが、自分が亡き後に息子が一緒に暮らす“新しい家族”を探し求める物語。実際の記事から着想を得たというウベルト・パゾリーニが、「生」と「死」という普遍的なテーマから、力強く紡がれる父子の絆を描き出す。実話から生み出された、希望と感動の物語が展開される。
映画『いつかの君にもわかること』では、メロドラマや感情主義とは最大限に距離をおいた繊細かつ“控えめ”な撮影手法を採用しているのが特徴。情景描写や登場人物の会話など、余計な要素を極力入れないことによって、父子の心情の移ろいをより丁寧に描写した。こういった表現手法は、ウベルト・パゾリーニが敬愛する小津安二郎の影響を受けているという。
また、ウベルト・パゾリーニは「監督として本作品に臨む上で課題だったのが、非常に幼い子どもと撮影することと、真実味がある感動的な父子関係を演出することでした」と、演出の難しさも明かしている。
父親のジョン役を演じたのは、『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』のジェームズ・ノートン。我が子のために過酷な運命に立ち向かう姿を寡黙な演技で体現した。息子・マイケル役は、本作がデビュー作となるダニエル・ラモントが演じている。
■ジョン…ジェームズ・ノートン
シングルファーザーの33歳。窓拭き清掃員として働いている。不治の病により余命あとわずかとなり、自分亡きあとに息子と一緒に暮らす新たな家族を探し求めて日々、里親候補の家族と面接を繰り返している。
■マイケル…ダニエル・ラモント
ジョンの4歳の息子。
■ショーナ…アイリーン・オヒギンズ
研修中のソーシャルワーカー。失業のリスクを抱えながらも、ジョンをサポートする。
〈映画『いつかの君にもわかること』あらすじ〉
若くして不治の病を患ったジョンの余命はあとわずか。シングルファーザーとして男手ひとつで4歳のマイケルを育ててきた彼は、息子の“新しい親”を探し始める。理想の家族を求め、何組もの“家族候補”と面会をするが、人生最大の決断を前に進むべき道を見失ってしまう。そんな彼は、献身的なソーシャルワーカーとも出会い、息子にとって最良の未来を選択しようとするが……。
【詳細】
映画『いつかの君にもわかること』
公開日:2023年2月17日(金)
監督・脚本:ウベルト・パゾリーニ
出演:ジェームズ・ノートン、ダニエル・ラモント、アイリーン・オヒギンス
2020年|イタリア、ルーマニア、イギリス|英語|95分|カラー|ビスタ|5.1ch|原題:Nowhere Special |字幕翻訳:渡邉貴子|G