伊勢神宮は、三重県伊勢市に位置し、「お伊勢さん」「大神宮さん」と親しく呼ばれ、正式には神宮という。皇室の御祖先の神と仰ぎ、天照大御神を祀る内宮(=皇大神宮)と、豊受大御神を祀る外宮(=豊受大神宮)を始め、14所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所の所管社、すべてを含めて神宮と呼ぶ。
神路山、島路山の麓、五十鈴川のほとりに鎮座する内宮の中心「皇大神宮」は、皇室の御祖神であり日本人の大御祖神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀っている。今から2000年前、皇位のしるしとして受け継がれる三種の神器の一つである八咫鏡(やたのかがみ)をご神体として祀り、国家の守護神として崇める伊勢信仰は平安末期より全国に広がったと言い伝えられる。現在でも全国の神社の本宗として特別に崇敬を集めている。
内宮の入口である宇治橋をわたり、玉砂利を敷き詰めた長い参道を進むとそこは神域。「心のふるさと」とも称される。