フランス人シモン・ティソ・デュポンが1872年に設立。ブランド名の「S.T.」は彼のイニシャルからとったもの。
エス・テー・デュポン(S.T. Dupont)は1872年に創業。150年近い歴史を誇る、フランスのラグジュアリーブランド。
大工の息子で、宮廷の公式写真家であったシモン・ティソ・デュポンは、1872年、上流階級向けのトランスケースや革製品の工房を開き、エレガントで高品質な製品を製作。
数多くの王侯貴族やセレブリティが顧客リストに名を連ねるようになり、レザーブランドとしての地位を確立する。英国のエリザベス2世のご成婚の際にトラベルケースが贈られたことでも知られている。
1941年、パティアラのマハラジャからミノディエール100個と、それぞれに収めるためのソリッドゴールドのライターの注文を受け、最初のオイル式の高級ライターを完成させた。
洗練されたデザインと高い実用性を兼ね備えたエス・テー・デュポンのライターは、発売とともに人気を博しエレガンスの代名詞となる。その頃、第二次世界大戦によってレザーグッズの販売が困難となってゆき、ライターはそれに代わる商品として成長してゆく。
1952年、初の高級ガスライターを発表。
1973年、エス・テー・デュポンのライターを愛用していたジャクリーン・ケネディから、愛用のライターに合うペンの製作を依頼され、後にメゾンのアイコンの一つとなる「クラシック」ペンを完成させ、エス・テー・デュポンはペンの展開をスタート。当時まだボールペンは珍しく、この「クラシック」ペンは美しいデザインと滑らかな書き心地で人気を博す。
1977年、「ピーン」という澄み渡る開閉音が特徴的な、メゾンを代表する「ライン2」ライターを発表。同年、財布、カードケース等のレザーグッズのコレクションも発表する。
1980年後半には、カフリンクス等のアクセサリーコレクションが登場。
現在、デュポンの製品ラインは4つの「Art」で表現される。
The Art of Traveling: バッグ等のレザーグッズ
The Art of Fire: ライター
The Art of Writing: ペン
The Art of seduction: カフス等のアクセサリー
2008年にCEOに就任したアラン・クルベ氏はクリエイティブな発想を常に持ち、長年のデュポンの高い技術とCEOの発想力で次々と新しい商品を発表している。