映画『夜、鳥たちが啼く』が、2022年12月9日(金)より公開される。主演は山田裕貴、監督は城定秀夫。
映画『夜、鳥たちが啼く』は、『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などで知られる作家・佐藤泰志が、函館ではなく関東近郊を舞台に描いた同名短編小説を実写映画化するもの。『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』実写映画化の際にも脚本を務めた高田亮が、自身の盟友であり『⼥⼦⾼⽣に殺されたい』『ビリーバーズ』などを手掛ける城定秀夫監督とタッグを組み、映画化する。
映画『夜、鳥たちが啼く』が描くのは、人生を諦めかけた小説家と、愛をあきらめかけたシングルマザーの奇妙な共同生活。2人はやがてお互いの渇きを潤すように強く求めあい、傷ついた心が次第にゆっくりと癒えていく。人間とは、他者との深い関わりを避けて生きようとしながらも、一方で一人では生きていけないもの。人生を灯す一筋の光を見つけけようともがく生身の人間の姿や、前を向いて一歩を踏み出す輝かしい一瞬を映し出す。
■主人公・慎一...山田裕貴
内に秘めた破壊衝動と葛藤する売れない小説家。若くして⼩説家デビューするも、その後は鳴かず⾶ばず、同棲中だった恋⼈にも去られ、人生を諦めかけている。主演を務めるのは、『東京リベンジャーズ』『燃えよ剣』『余命10年』など、話題作への出演し続けている山田裕貴。
山田裕貴は、慎一というキャラクターについて「どこか寂しく、どこか儚く、このセカイ(この世にある全ての想いやモノや事柄)に対してどこか諦めている⼈なのではと思いました。ちょっと⾃分に似ている?特に愛について、正解がわからない。答えを求めること⾃体間違っているかもしれませんが…」とコメント。また、完成した作品を観て、「繊細でそして緻密な⼈間の本当の温度や、間、呼吸、⾳を感じることができ、「こんなお芝居がやりたかったんだ‼」と何度も叫びました。」と手ごたえをにじませている。
■ヒロイン・裕子...松本まりか
慎一の友⼈の元妻。離婚を機に、幼い息⼦アキラを連れて、慎一のもとに引っ越してくる。アキラが眠りにつくと⼀⼈町へと繰り出し、⾏きずりの男たちと逢瀬を重ねる。担当するのは、内⽥英治、タナダユキ、紀⾥⾕和明、松本優作など、気鋭監督とのタッグが絶えない松本まりか。
松本まりかは、作品について「私が⾔いたいことは何か、毎⽇考えを巡らせましたが、この作品を語るに⾜る⾔葉がみつかりませんでした。城定監督はじめ、⼭⽥くんとのあの撮影の⽇々。まだちょっと、うまく⾔えそうにありません。この作品が皆様に届く頃には⾔葉になりますように。」と、撮影の日々を振り返っている。
■アキラ役...森優理斗
裕子の息子。
■文子役...中村ゆりか
慎一の元を去る恋人。
■邦博役...カトウシンスケ
裕子の別れた旦那で、慎一の友人。
その他、藤田朋子、宇野祥平らも出演する。
若くして⼩説家デビューするも、その後は鳴かず⾶ばず、同棲中だった恋⼈にも去られ、鬱屈とした⽇々を送る慎⼀。そんな彼のもとに、友⼈の元妻、裕⼦が、幼い息⼦アキラを連れて引っ越してくる。
慎⼀が恋⼈と暮らしていた⼀軒家を、離婚して⾏き場を失った2⼈に提供し、⾃⾝は離れのプレハブで寝起きするという奇妙な共同⽣活。⾃分⾃⾝への苛⽴ちから⾝勝⼿に他者を傷つけてきた慎⼀は、そんな⾃らの無様な姿を、夜ごと終わりのない物語へと綴ってゆく。書いては⽌まり、原稿を破り捨て、また書き始める。それはまるで⾃傷⾏為のようでもあった。