芥川賞作家・平野啓一郎の人気小説『ある男』が実写映画化。2022年11月18日(金)に公開。第46回日本アカデミー賞では、最優秀作品賞ほか多数部門において最優秀賞を受賞した。
原作小説の『ある男』は、第70回読売文学賞を受賞し、累計19万部を超える平野啓一郎のベストセラー作品。既に実写映画化されている『マチネの終わりに』に続く作品として、2018年に発表された。
物語は、主人公である弁護士・城戸が、“ある男”の真実に迫る、「愛」と「過去」を巡る感動のヒューマンミステリー。城戸は、かつての依頼者である里枝から、里枝の亡くなった夫「大祐」の身元調査の依頼という奇妙な相談を受ける。
里枝は離婚を経験後、子供を連れて故郷に戻り、やがて出会う「大祐」と再婚。新たに生まれた子供と4人で幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、大祐の法要の日、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が訪れ、遺影を見ると「これ、大祐じゃないです」と言い放つ。愛したはずの夫「大祐」は、まったくの別人だったのだ…。
「大祐」として生きた「ある男」は、いったい誰だったのか。何故別人として生きていたのか。城戸は、“ある男”の正体を追う中で様々な人物と出会い、衝撃の事実に近づいていくが、いつしか城戸の心にも他人として生きた男への複雑な思いが生まれていく。
キャストには、豪華俳優陣が勢揃い。主人公の弁護士・城戸を妻夫木聡、城戸に夫の身元調査を依頼する里枝を安藤サクラ、里枝の夫で「大祐」として生きた“ある男”を窪田正孝が演じる。脇を固める面々には、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀、真木よう子、柄本明らが集結した。
尚、第46回日本アカデミー賞にて、妻夫木聡が最優秀主演男優賞、安藤サクラが最優秀助演女優賞、窪田正孝が最優秀助演男優賞を受賞した。妻夫木聡が日本アカデミー賞の最優秀賞を受賞するのは本作で3度目となる。
城戸章良(妻夫木聡)
主人公の弁護士。演じるのは、『愚行録』『乱反射』など、これまでにも数々のミステリー小説の実写映画化に携わってきた妻夫木聡。今回、初の弁護士役を担当する。
谷口里枝(安藤サクラ)
城戸に夫の身元調査を依頼する妻。『百円の恋』『万引き家族』などで異彩を放つ安藤サクラが務める。
谷口大祐(窪田正孝)
谷口大祐を名乗っていた男で、里枝の夫。担当するのは、NHK連続テレビ小説「エール」で主演を務めるなど、映画のみならず幅広いジャンルで活躍する窪田正孝。
後藤美涼(清野菜名)...「本物の」谷口大祐の元彼女。
谷口恭一(眞島秀和)...谷口大祐の兄。
中北(小籔千豊)...城戸の同僚。
谷口大祐(仲野太賀)...「本物の」谷口大祐。伊香保温泉の旅館の次男。
城戸香織(真木よう子)...城戸の妻。
小見浦憲男(柄本明)...戸籍交換ブローカー。
悠人(坂元愛登)...里枝の息子。
初江(山口美也子)...里枝の母親。
伊東(きたろう)...大祐の働く林産会社の社⻑。
「大祐」の過去を知る人物(カトウシンスケ、河合優実、 でんでん)