タエ アシダ(TAE ASHIDA)の2022年秋冬コレクションが、2022年4月6日(水)、東京・国立代々木競技場第二体育館で発表された。
2021年に、デザイナー芦田多恵がデビュー30周年というアニバーサリーイヤーを迎えたタエ アシダ。約2年半ぶりとなる大規模なランウェイショーでは、カジュアルなデニムジャケットからゴージャスなイブニングドレスまで、時代を捉えた多彩なルックを披露した。
ファーストルックは、静謐でピュアなロングコート。純白のテーラードジャケットにグレーのスラックスを合わせたメンズルックや、ブラックのツイードジャケットなど、モノトーンが織りなす落ち着きのあるグラデーションが、秋冬シーズンの訪れを告げる。
シックなモノトーンの世界にフレッシュな風を吹き込むのが、2000年代を彷彿とさせるルック。クロップド丈のジップアップパーカとスウェットパンツを合わせたトラックスーツや、まばゆいばかりの輝きを放つミニ丈ワンピースが、軽やかなムードをもたらした。
ショー中盤は、ミリタリールックが席巻。フライトジャケットやフィールドジャケットの面影を残したカーキ色のアウターやケープコート、カーゴパンツなどが登場する。時折カジュアルなデニム素材や、エキゾチックなパターンを差し込むことで、ともすればハードな印象になりがちなミリタリースタイルを、軽快でコンテンポラリーな印象に導いている。
フィナーレに向けてランウェイを彩ったのは、デザイナー芦田多恵の手腕が光る大胆なカッティングのイブニングルック。着る人の佇まいまでをも美しく見せる、タエ アシダの真髄ともいえるエレガントなドレス群が続く。アシンメトリーなロングドレスは、ショルダー部分にビッグリボンをオン。ふんわりとしたパフスリーブのドレスは、背中を大きく開いて素肌をのぞかせ、センシュアルなムードへと導いた。
ラストルックは、シアーなマントをあしらったロングドレス。歩くたびに揺れ動く透け感のある布地が、身体に寄り添うボディコンシャスなシルエットとコントラストをなし、美しく妖艶な後ろ姿を演出した。
なお、ランウェイショーは、東京バレエ団のプリンシパル・柄本弾によるパフォーマンスからスタート。振り付けは、世界的ダンサーで、欅坂46・SEKAI NO OWARI・藤井風などの振付家としても活躍するTAKAHIROが担当。力強いダンスパフォーマンスが、芦田多恵のマイルストーンとなる記念すべきショーのオープニングに彩りを添えた。
また、ショーミュージックには、音楽家・大沢伸一がショーのために書き下ろしたオリジナル楽曲を起用。ランウェイには、モデルの冨永愛、江原美希、福士リナ、大平修蔵などが登場した。