特別展「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」が、北海道立近代美術館にて、2021年7月17日(土)から9月1日(水)まで開催される。
特別展「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」は、決して「きれい」とは言えないにもかかわらず独特の魅力をもつ、「へそまがり」な感性が生みだした作品を通して、日本の美術史を眺める展覧会だ。
不可解さで観る人を引きつける禅画から、素朴な画風を率直な心の表現とする南画、徳川家光といった将軍や大名が描いた“自由でインパクトのある”絵画、近代洋画家・萬鉄五郎が描く曲芸の様子、そして現代のヘタウマ漫画まで、「へそまがりな感性」から生まれた作品を紹介する。
本展では、「おかしい」「ユルい」「へんてこ」「苦い」「かわいい」など、従来の“美術鑑賞用語”からはかけ離れた言葉で形容されるものの、強烈なインパクトを持つ作品を一挙に紹介。岸駒《寒山拾得図》や稲葉弘通《鶴図》といった作品からは、従来の美術史観とは一味違った、日本美術の楽しみ方を感じられそうだ。
また、「奇想の画家」として知られる曽我蕭白や長沢蘆雪、伊藤若冲、歌川国芳らも、「へそまがりな感性」の持ち主だ。会場では、新発見の蘆雪《菊花子犬図》をはじめ、若冲《福禄寿図》や蕭白《後醍醐天皇笠置潜逃図》、国芳《荷宝蔵壁のむだ書》など、「奇想の画家」による作品も多数展示する。
さらに、北海道での開催にちなんだ「へそまがり」な作品も紹介。松前藩家老であり画家でもあった蠣崎波響の《松と熊図》、札幌生まれの洋画家・三岸好太郎による《友人ノ肖像》や日本画家・片岡球子《面構 浮世絵師歌川国芳と浮世絵研究家鈴木重三先生》などを目にすることができる。
特別展「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」
会期:2021年7月17日(土)~9月1日(水) 一部作品の展示替えを実施
[前期 7月17日(土)~8月9日(月・振休) / 後期 8月11日(水)~9月1日(水)]
会場:北海道立近代美術館
住所:北海道札幌市中央区北1条西17丁目
休館日:月曜日(8月9日(月・振休)のぞく)、8月10日(火)
開館時間:9:30~17:00(会期中の金曜日は19:30まで)
※入場は閉館30分前まで
入場料:一般 1,600円(1,400円)、高大生 800円(600円)、中学生 600円(400円)、小学生以下 無料(要保護者同伴)
※( )内は前売および10名以上の団体、リピーター、アートギャラリー北海道相互割引料金(リピーター割引は、道立美術館で開催された特別展の半券を提示した場合の料金(有効期限は半券に記載)、また、アートギャラリー北海道相互割引は、同館との相互割引実施館の展覧会半券を提示した場合の料金。いずれも1枚につき1人1回限り有効)
※前売券については、美術館ホームページなどを参照
※障害者手帳などの提示者とその介護者(1名)は無料
※近美コレクションとの共通券は、一般1,900円、高大生850円(いずれも当日券のみ)、近美コレクションは65歳以上、中学生以下、障害者手帳の所持者などは無料
■終了した会場
・府中市美術館
会期:2019年3月16日(土)〜5月12日(日)
住所:東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
【問い合わせ先】
北海道立近代美術館
TEL:011-644-6882