ベルルッティ(Berluti)の2021年秋冬コレクションが発表された。
今シーズン、クリエイティブ・ディレクターのクリス・ヴァン・アッシュがコレクションに取り入れたのは、ベルリンを拠点に活動するロシア出身アーティスト、レブ・ケージンの作品。ベルルッティの伝統的な革の染色技法「パティーヌ」と、シリコンペイントを何層にも重ねてアート作品を生み出すケージンの手法が共鳴し合い、コラボレーションに至ったという。
アイテムは、クラシカルなフォーマルウェアに、スポーツウェアやワークウェアの要素で抜け感をプラスした、脱構築的なテーラリングアイテムが主流。それらのアイテムを、ケージンのアート作品を彷彿とさせる鮮やかな色彩で彩っている。
たとえばブロックカラースーツやグラデーションカラーシャツの配色は、ケージンの作品のカラーパレットからセレクト。フード付きジャケットはレザーを手織りすることで、ニットのプルオーバーはざっくりと編み込むことで、ケージンが得意とする幾何学模様の視覚世界を再現した。
シューズは、ベルルッティを象徴するレザーシューズやスニーカーで構成。レザーシューズは、クラシカルなアッパーにチャンキーソールを組み合わせたモダンなデザインが魅力だ。また、職人技が光るノルウェイジャンステッチをソール部分に施したシューズも揃う。
ノルウェイジャンステッチを、レザーシューズだけでなく、レザーウェアに取り入れているのも、今シーズンの特徴。従来、靴作りにしか採用されない伝統的なハンドステッチを、キルトレザージャケットのパイピングや、レザースーツのトリミング、パッド入りダウンコートのクッション部分に施している。