タエ アシダ(TAE ASHIDA)は、2021年春夏コレクションを2020年10月16日(金)にデジタル形式で発表した。
今季のテーマは“Lyrics of Nature”。花や森の植物、海、空、雲、光と影といった、自然界の様々な感触や香り、温もりをデザインに落とし込んだ。素材は春夏らしくコットンやピュアリネンを採用し、プリントや刺繍を駆使して優しく清らかな表情のウェアに仕上げている。ウィメンズに加え、4シーズン目を迎えるメンズラインもウィメンズと連動したデザインで展開された。
繊細に表現された花や植物は、ゆったりとしたロングドレスやワイドパンツ、フレアスカートにオン。ドレープ感のある布地に、生き生きとした植物の姿が躍動感をもたらしている。ツタの葉はシャツやジャケットの前立て、袖を縁取るようにして刺繍し、装飾的な要素をプラスする。
また、芦田多恵が撮影した植物の写真をインクジェットプリントで配したタイトワンピースも登場。鮮やかな色彩とみずみずしい質感で表現された花の存在感を、シンプルなフォルムが際立たせた。ダイナミックな植物プリントのスカートには、細やかに織られたピンクのツイードジャケットをコーディネート。温かみのあるツイードの質感と、襟に配された華やかな模様が、柔らかさをもたらしている。
空や海、雲を思わせるルックは、清涼感あふれる雰囲気が印象的だ。布地の分量を取ってゆったりと仕上げたワンピースには、大きくプリーツを配してイノセントな表情に。波打つようなフォルムの襟や袖がフェミニンなブルーストライプのシャツには、裾に向かってなだらかに広がるワイドフレアパンツをコーディネートして、リラクシングながら優雅さも感じさせるシルエットを見せた。
光と影は、はっきりとした白黒のコントラストで表現。繊細に咲くユリの花をドレスやパンツ、ベストの身頃を横断するように配した。バルーンスリーブのジャケットには、襟元を彩るかのようにユリのレースを配置。シェイプされたウエスト、ペプラム、ふくらみのある袖といった緩急のあるフォルムと平面的なユリのレースが絶妙な対比を生み出している。
コレクション終盤に登場したドレスは、自然光の似合う繊細なきらめきが余韻を残す。陽の光のように輝くメタリックなグラデーションドレスや、シャイニーなホルターネックのジャンプスーツ、流れるような布地に沿って光を放つアシンメトリーなドレスなどが登場。一方で、花が群生しているかのように立体的な装飾を施した、可憐なロングドレスも展開された。
尚、今季はムービーにてコレクションを発表。アーティストのMatt Roseやバレエダンサーの柄本弾がモデルとして起用された。