ディオール(DIOR)の2020年リゾートコレクションは、イタリアのプーリア州の風景からインスピレーションを得ている。そして今回は、レ・コスタンティーネ財団と、カプセルコレクション「Dior Around the World」でもタッグを組んだアーティスト ピエトロ・ルッフォとともに、前例のない現在の状況下において、ある意味“ユートピア”とも言える世界を紡いだ。
ある場所の日常が、非日常になるドレスやジャケットは、メゾンの職人たちによって女性を美しく見せる1着へと昇華されていく。
イタリアのプーリア州は、まるでブーツのような形をしたイタリア国土の、ちょうど“ヒール部分”。その街には、なだらかな土地に広がる草花の風景が広がり長い歴史を歩んできたであろう建築物や史跡が多く残されている。
マリア・グラツィア・キウリと ピエトロ・ルッフォの手掛けた“ユートピア”は、プーリアの地域に根差した多様な草花などの植物や月などの天文学的なモチーフ、人類と自然とのかかわりを見据えたクリエーションから誕生した。
ピエトロ・ルッフォは、ポピーやスズラン、小麦の穂などを1枚1枚丁寧にスケッチし、それらを合体することでドレス上の“花畑”を完成させている。花の合間にはミツバチや蝶、クモなどが姿を現しており、手つかずの自然を連想させる。
そして、花とともに描かれたのが星座。プーリアに残る歴史から、占星術や天文学に着目したピエトロ・ルッフォは、12星座を再解釈し、花と組み合わせてデザインを完成させた。
マリア・グラツィア・キウリは、今シーズン、さまざまなルックのテキスタイルでレ・コスタンティーネ財団とのコラボレーションによるファブリックを用いた。イタリア・サレント半島の女性たちによって設立されたレ・コスタンティーネ財団は、織物技術やバイオダイナミック農業に携わり、地域の女性を育成するファウンデーションだ。
そんな彼女たちの手から生まれたファブリックは、メゾンを象徴する「バー」ジャケットにも採用。その他一連のジャケットとして展開されている。
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クリスチャン ディオール
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