左)Alexander McQueen with skull and cigarettes Clerkenwell, London, 2009 ©Tim Walker
右)Stella Tennant and pink powder cloud Eglingham Hall, Northumberland, 2007 ©Tim Walker
マルベリー、エルメス、ヴァレンティノなど数々のブランド広告でも知られ、世界中のフォトグラファーの中でも、もっとも影響力のある一人、ティム・ウォーカー(Tim Walker)の新しい写真集「Story Teller(ストーリーテラー)」が発行された。175に渡る、ユニークなインスピレーションに溢れたイメージやウォーカーの個人的な作品の中からコラージュやスナップショットなどが盛り込まれた一冊。そこには、ファッションやカルチャーの分野で活躍する有名人も多数登場する。
Tim Walkerの展覧会
タバコを片手に骸骨と一緒のアレキサンダー・マックイーン、ウサギの耳をつけたランバンのアーティスティック・ディレクター アルベール・エルバス、大きなワニを抱えたカレン・エルソン、砂漠の上のアグネス・ディーンに、アイスランドのティルダ・スウィントン、死のダンスを踊るヘレナ・ボナム=カーターとティム・バートン、花園でピンクの雲に乗るステラ・テナントなど。
ウォーカーの類稀なるイマジネーションは、ファッション写真をフェアリーテールや、彼の言う「写真になった白昼夢」へと変化させた。才能あふれるクリエーターたちが想像上の役を演じ、まばゆい世界が繰り広げられている。
「時々写真を撮っている時、とてもラッキーなことが起きて、どんなワイルドな夢でも撮れないような写真がとれることがある。これがフォトグラフィーのマジックだよ」(ティム・ウォーカー、ストーリーテラー、112ページ)
また、この写真集の多くの作品がロンドン・サマーセットハウスで10月18日(木)より開催される展覧会で展示される。
【展覧会情報】
期間:2012年10月18日(木)~2013年1月27日(日)
開館時間:10:00~18:00
住所:East Wing Galleries, Somerset House, Strand, London, WC2R 1LA
入館料:無料
URL:www.somersethouse.org.uk
【書籍情報】
Tim Walker「Story Teller」
出版社:THAMES & HUDSON社
256ページ、ハードカバー
【アーティストプロフィール】
ティム・ウォーカー(Tim Walker)
幼い頃からファッションフォトグラフィーへの情熱を持ち、エクスターアートカレッジにてアートとフォトグラフィーを学ぶ。その前に、19歳にてVogueのインターンを開始。そこでコンデナスト社が立ち上げたセシル・ビートンのアーカイブで影響され、卒業後、ニューヨークへ移る前にロンドンにてフリーランスのフォトグラファーアシスタントをし、のちにリチャード・アヴェドンのアシスタントになった。25歳で初のファッションストーリーをVogueで掲載。2008年にはブリティッシュ・ファッション・アワードの「イザベラ・ブロウ・ファッションクリエーター・アワード」部門で2位、翌年にはニューヨークのインターナショナル・センター・オブ・フォトグラフィー・アワードで1位を獲得。2011年にはウォーカーのショートフィルム「The Lost Explorer」がロカルノ映画祭にて先行試写会が行われ、シカゴユナイテット映画祭にてジュリーアワードを獲得。マルベリー、エルメス、バレンティノなど数々のブランドの広告も手掛けている。