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映画『町田くんの世界』石井裕也監督が人気漫画を実写化、岩田剛典・高畑充希・前田敦子が学友に

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映画『町田くんの世界』が2019年6月7日(金)より全国ロードショー。

安藤ゆきの人気漫画実写映画化

高畑充希 インタビュー|写真1

主人公は、運動も勉強も苦手で、見た目も普通な町田くん。全く取り柄が無いと思いきや、実は町田くんにはズバ抜けた「人を愛する才能」を持っていた。町田くんの愛に触れると誰もが心を癒される。

しかし、そんな町田くんの前に突然現れた女の子・猪原さんは、これまでの人々とは異なっていた…。町田くんの中に初めて芽生える“わからない感情”。「わからないことがあるから、世界は素晴らしい。わからないことから目を背けちゃダメだ」お父さんに教わったその言葉通り“わからない”の答えを求めて、町田くんの新しい物語が始まる。

石井裕也監督初の漫画原作

高畑充希 インタビュー|写真9

メガホンを取るのは、日本アカデミー賞受賞監督・石井裕也。映画『川の底からこんにちは』で商業作品デビュー後、『舟を編む』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』と話題作を手掛けてきた人物だ。今回は自身初となる漫画原作。しかも少女漫画原作の映画化という、石井裕也も“例外的”と語るほど、これまでの監督のイメージとは一線を画するジャンルへのチャレンジとなる。

演技経験ほぼ0の超新人が主演

また、キャスティングも新しいアプローチで展開。1000人超えのオーディションから、演技経験ほぼゼロの超新人を起用。細田佳央太と関水渚とともに、新しい日本映画の扉を開く。

石井裕也監督×岩田剛典にインタビュー

高畑充希 インタビュー|写真16

監督を務めた石井裕也と、主人公・町田くんの同級生役を演じた、EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典にインタビューを実施。

石井裕也にとって初の少女漫画原作、新人俳優を主役に起用したキャスティングなどチャレンジングな試みが話題を呼ぶ『町田くんの世界』。あえて新しい取り組みに挑んだ理由や、役作り・キャスティングの裏側に迫るとともに、それぞれの表現者としての価値観や、現代に必要な物語についても話を聞いた。

■新人俳優が主演、少女漫画原作など挑戦的な試み

少女漫画原作の映画化は石井監督にとって初の試みです。

石井:少女漫画原作の映画作品は広範囲で言えば形が決まってきているような気がしていて、その点で誰も見たことのない映画にしたいと思いました。それもあって、僕にとっては必然的に特殊な作品になる、ということは想像できてはいました。ある意味 “類型化”された少女漫画原作の映画作品とは違う作品にしたかったんです。

演技経験がほぼ0の新人俳優を主演に起用しました。

石井:当初、主演に新人を起用することは決めていませんでした。ですが、オーディションを重ねるうちに、“まっさらな”新人が良いと思うに至りました。チャレンジングなことだし、誰も見たことのない映画にしたいと考えていたので、そこにも当てはまるなと思いました。

■人気者でありながら葛藤を抱える“人間臭さ”

高畑充希 インタビュー|写真2

岩田さんも普段とは少し違うキャラクターに挑戦しましたね。

岩田:氷室は感情の起伏が激しいキャラクター。味付け次第で色々な遊びができるなと思ったのが第一印象です。加えて、高校生役という点も、チャレンジだなと考えていました。高校生なりに悩んだり、葛藤している、その“人間臭さ”を印象付けたいなと考えながら演じていました。

石井:そうそう。僕の中で岩田君を一番尊敬できるポイントがあって、“ものすごく悩んでいる”こと。

僕が思う岩田君の人間的な魅力を、今回の氷室というキャラクター、つまり学園イチ人気者だけど、実はそれだけではなく葛藤を抱える人物像にそっくりそのまま応用できると考えていました。

だから岩田さんに氷室を任せたのですね。

石井:はい。アパートの一室で悶々と悩んでいるとかではなくて、多くの人々の視線を浴びる中で悩んでいるということが岩田君の特殊さを際立たせている。その悩んでいる姿も色っぽいし。

尚且つ、色々な葛藤を抱えていく中でも、岩田君ってまっすぐな素直さがある人なんじゃないかなと思っています。こういう言い方をすると岩田君は嫌な気がするかもしれないけど(笑)。その素直さや葛藤している部分が、氷室役にぴったりだと思いました。

高畑充希 インタビュー|写真17

岩田さんから見ても氷室はご自身とリンクしている部分はありましたか?

岩田:あったと思いますね。氷室は、物語の中で“人が殻を破る瞬間”を見せてくれるんですよ。劇中で物語が進むにつれて、氷室は成長する。それは彼が殻を破ったというか、一歩踏み出す勇気を持った。

芸能界に入ってから自分自身でも実体験として、殻を破っていかないと次に進めなくなる時が何回かあった。悔しい思いをしたり、もがいたりして苦しんだ時間を経て、一歩踏み出せた経験が、自分にもあったなあと思い出して、その点で氷室にすごく感情移入ができました。

石井:それこそ、物語終盤の「みっともなくても、これからは一生懸命やってやろうと思ってるんだ!」という氷室の台詞は、岩田君のために書いたといっても過言ではありません。

映画『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』の短編作品『ファンキー』からのタッグとなりましたがお互いに変わった点は?

石井:実は撮影としての時間軸では『ファンキー』から『町田くんの世界』まででは5カ月しか経っていなくて。そんな変化はないんですよ(笑)。

あえて言えば、こんなこと言うと『ファンキー』に失礼ですけども、2回目だから「もっと気合を入れて、良い作品作ろう」っていう思いがお互いにあったとは思います。

岩田:お互い熱が入って燃えている感じがしました。

結束が高まったということですね。

石井:結構細かいところまで話し合ったよね?

岩田:そうですね。『町田くんの世界』の撮影では、よりコミュニケーションも取れました。役を掘り下げるために、意見交換して、細かいところまでしっかりと深掘りできたことが良かったと思います。

石井:岩田君、『ファンキー』の時は現場で半分以上水に浸かっていましたからね。だからなかなかコミュニケーション取れなかったんですよ(笑)。

岩田:もう溺れる寸前で(笑)。水の中にいると何にも聞こえないですからね。カットかかったのもわからなかった。

■“表現する”ことについて

高畑充希 インタビュー|写真19

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