スズキタカユキ(suzuki takayuki)の2019年春夏コレクションが発表された。
シーズンテーマは、"突風"を意味する「sudden gust of wind」。北海道で暮らすデザイナー・スズキタカユキが、日常の中にある風を表現したピースを生み出していく。
草原を駆けてくる風、田んぼのあぜ道を抜けていく風、街角でビルの隙間から吹き付ける風...日常の中で風が吹くのは一瞬の出来事だ。それなのに、いや、だからこそ、はっとした印象深さがあり、刹那的な美しさを感じる。そんなイメージをパターン、テキスタイル、カラーリングで表現していく。
意識したのは、動いた時に美しく見える、空気の流れを感じさせるようなパターンメイキング。たとえばスカートには、布の流れ、方向性を感じられるような分量感と密度を意識して、タックやギャザー、フレアなどの手法を多く採用している。
テキスタイル選びにおいてポイントになったのも、空気の流れを感じさせる素材であるかどうかだ。シルクやコットンといった軽やかで繊細な生地、強い風を受け止めるしっとりとしなやかな麻の生地を多く使用した。
キーカラーは、赤。風のように瞬間的に心に残る色として、シャープで力強い赤をセレクトした。ハッとさせられる存在感を持つ赤を、ウィメンズのワンピースやスカート、メンズのセットアップなど、ありとあらゆるアイテムに取り入れている。