サカイ(sacai)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリで2018年10月1日(月)に発表された。
今シーズンもサカイの“ハイブリッド”デザインは続く。テーラードジャケットとトレンチコート、デニムジャケットなど、全く異なる歴史とデザイン特性を持ったものたちが、一つのガーメンツに落とし込まれ、新しい洋服として生まれ変わる。
ドッキングの方法は、右半分がAで左半分がBといった方法ではなく、大胆でアグレッシブだ。左のアームはエポレットを残したトレンチコートそのもの、横にはガンパッチが残っている。しかし身頃全体はダブルのジャケットになっていて、右のアームはクラシックなスーツスタイル。首元は両者が共存し、襟高なトレンチコートの要素も、ラペル付きのシックなスーツの要素も残っている。
ホワイトシャツはより細かく解体され、襟元、胸元、袖口などのディテールだけを残し、シースルートップスと融合させた。反対の袖は肉厚なニットが支配し、新しいファッションピースのような大きな存在感を放っている。
クラシック、ミリタリー、スポーツ、ドレス。コットン、レース、デニム、オーガンザ。テイストも素材も無秩序に入り乱れたスタイルには、グログランテープやドローコード、ハトメ、レースのパッチなどでデコレーションを加え、さらに複雑で難解なものへと昇華させる。
シルエットは、どちらか片方に傾きアシンメトリー。特に、プリーツスカートやシースルードレスが横に流れるように伸ばされ、軽やかに仕上がっている。発色のよいイエローや、オレンジ・パープル・ターコイズなどパンチの効いた色彩のミックスなど、色使いも新しくフレッシュに映る。