マメ(Mame Kurgouchi)は2018年秋冬コレクションのランウェイショーを、2018年3月19日(月)、東京・AMAZON FASHION STUDIOにて披露した。
今シーズン、プレゼンテーション形式でパリ・ファッションウィークに初参加したマメ。東京コレクションでは、パリとは異なるスタイリングを身に纏ったモデルたちが、インダストリアルなムードに包まれる会場を鮮やかに彩った。
目を惹いたのは、ニット素材のドレスやコート。1つのドレスの中で複数の編み方を掛け合わせることで、リズミカルなパターンを浮かび上がらせたり、ブロケードのコートには多様な模様を組み込み、裾をタッセルのように編み上げたり。インスピレーションの源としたフランス人インテリアデザイナー、シャルロット・ペリアンのカタログ「選択・伝統・創造」の中で紹介された日本の伝統民具に共通する、"編む"という表現を多様なアプローチで試みている。
カラーパレットは、ゴミ袋の色から取り入れたグリーン、事務所の前の落ち葉に着想を得たブラウンなど。普段は見過ごしてしまうような色たちがアイテムの中で再構築され、新鮮なカラーリングを生み出している。揺れるたびにメタリックな煌めきを放つドレスでは、グリーンのフラワープリントとブラウンのストライプをミックス。
エレガントなシルエットのワンピースに散りばめられたフラワーモチーフも、事務所の前に咲いた花をスケッチしたものだという。「現代社会の女性のための戦闘服」というブランドのコンセプトにもう一度向き合うことで気づいた、日常に潜む色彩。それらがまるで、何気ない毎日から始まる新しい世界の広がりを教えてくれるかのようだった。