有名パティシエが創り出す、贅沢な高級チョコレート。人気を集める上質ショコラは特別なギフトや、自分へのご褒美としてもおすすめだ。この記事では日本に店舗を構える有名パティスリー、ショコラティエを厳選して紹介する。スペシャルなプレゼントや、バレンタインデーの本命チョコレートを選ぶ際に参考にしてみて。
ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)は、世界のスイーツをリードするカリスマパティシエ、ピエール・エルメによるブランド。2007年にフランスの最高勲章レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを授賞。2016年には「世界のベストレストラン50」で「世界の最優秀パティシエ賞」を受賞し、国際的なプロ菓子職人協会「ルレ・デセール」の副会長を務めるなど21世紀のパティスリー界を先導する第一人者だ。
代表作のマカロンは、外側のさくさくした歯ざわりと、中身の甘く優しい味わいが絶妙なハーモニーを奏でる。チョコレートはピエール・エルメが好む素材のひとつでもあり、"パティスリー界のピカソ"と称される彼のショコラには独特の輝き、まろやかさ、芳香がある。その他にも芸術的なパティスリーや焼き菓子、パンやアイスクリームなど珠玉のスイーツを作り出す。
日本では、ブランドの第1号店を1998年に東京・ホテルニューオータニでオープンさせ、その後旗艦店を東京・青山に構えた。2016年にリニューアルした青山店では、焼き立てのヴィエノワズリーを提供する新サービスや、目の前で仕上げられた高級スイーツを堪能できるフロアが登場し、“体験”にフォーカスしたサービスが提供されている。
また、有名百貨店で商品を販売する他、東京・ホテルニューオータニやザ・リッツ・カールトン京都では限定メニューの提供も行う。さらに、東京・銀座の商業施設ギンザ シックスにあるディオール(Dior)の世界最大級店舗「ハウス オブ ディオール ギンザ」では、日本初上陸となるホームコレクション「ディオール メゾン」のテーブル ウェアを用いたカフェ「ディオール バイ ピエール・エルメ」にて、提供される料理の監修を行っている。
ラデュレ(Ladurée)は1862年創業、パリの老舗パティスリー。マカロン発祥の店としても有名だ。その他にも焼菓子やチョコレート、マロン・グラッセなどを取り揃える。日本では銀座や日本橋、新宿などのブティックでその味を楽しむことができ、銀座店には食事やアフタヌーンティーなどを提供する「サロン・ド・テ」も併設する。
左から) 限定マカロンボックス “PUCCI” ローズ・コライユ、ブルー・チュルコワーズ 各8個入 各3,521円(税込)
ラデュレを象徴するマカロンは、毎シーズンごと新しいフレーバーが創作されている。またエミリオ・プッチやミキモト、ランバンなど名だたるファッション・ジュエリーブランドとも積極的にコラボレーション。
ヤズブキーやソランジュ・アザグリー・パートリッジなど、人気デザイナーとタッグを組んだマカロンボックスも発売している。
ラ・メゾン・デュ・ショコラ(LA MAISON DU CHOCOLAT)は、フランス・パリの高級チョコレートブランド。「ガナッシュの魔術師」の異名を持つ創業者のロベール・ランクスが、モダンなチョコレートを考案し、繊細な風味付けをしたガナッシュを創り出してきた。パリで第1回サロン・デュ・ショコラ開催された際には、初のチョコレート製ドレスを製作。2007年にはフランスの最高勲章レジオン・ドヌール勲章を贈られる。現在はM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)ショコラティエ部門を受賞したニコラ・クロワゾーが、彼の意思を受け継いだ珠玉のショコラを生み出している。
メゾンを代表するガナッシュやプラリネ、伝説的な口溶けのトリュフなどをエレガントシックなボックスに詰め込んだギフトセットが人気。フルーツやハーブ、スパイスなどの香りや風味が次々と現れつつも、チョコレートを覆い隠すことがない的確な配合により、独自の味わいが生み出されている。店頭では、エクレールなどのスイーツも好評を博している。日本では1998年、表参道に第一号店をオープン。東京、大阪の百貨店を中心に、その味わいを楽しむことができる。
ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HÉVIN)は、フランス・パリのショコラトリー兼パティスリー。フランスのショコラ愛好家会「ル・クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」から最高評価となる5タブレットに幾度も選ばれ、名実ともにトップショコラティエとしてその名をとどろかす。素材や味へのこだわり、独創的で遊び心あふれる感性、確かな技術から生まれる美しく繊細なショコラで人気を博す。
日本には2002年に初上陸し、日本の高級チョコレートブームの火付け役として注目を集めた。2015年、東京・丸の内にカカオの魅力を伝える特別なメニューを揃える「チョコレート バー」をオープン。水で煎れるリッチなショコラ ショが人気を博している。
2016年には京都・三条通に日本初となる路面店をオープン。京野菜にフランスのエッセンスを加えた「タルティーヌ」など、“京都にあるパリ”を演出する。その他北海道や福岡など、全国各地のブティックでその味わいを楽しむことができる。
ピエール マルコリーニ(Pierre Marcolini)は、ベルギーチョコレートの奇才ピエール・マルコリーニによるパティスリー。ショコラティエ、パティシエ、グラシエ、コンフィズールの4つの資格を持つピエール・マルコリーニは、2015年にはベルギー王室御用達の称号を得る。カカオへの強いこだわりを持ち、カカオ豆の仕入れから精錬までも自らの手で行う。独自の工程を経て生み出されるオリジナルクーベルチュールは、唯一無二の味わいを奏でる。
代表的なチョコレートは「ピエール マルコリーニ グラン クリュ」。ビターな味わいの中に、画一的ではない、独創的で大胆なアロマを感じられるチョコレートだ。日本では銀座本店をはじめ東京駅、渋谷、新宿、横浜、羽田空港、名古屋でその味わいを楽しむことができる。
ユーゴ・アンド・ヴィクトール(Hugo & Victor)はパリ発祥のスイーツブランド。シェフパティシエはラデュレ(LADURÉE)や5つ星ホテルを経験後、名門三ツ星レストラン「ギ・サヴォワ(Guy SAVOY)」のパティスリー・エグゼクティブ・シェフを務めたユーグ・プジェ。素材を最も重視しつつ、古典的なレシピを革新的なデザインに昇華させたショコラやケーキ、焼菓子を生み出している。本をモチーフにしたボックスも特徴の1つ。
日本には2015年に初上陸し表参道、二子玉川、新宿、銀座に店舗を構える。表参道ヒルズ店は、シックかつモダンな空間の中で、ブランドの世界観をたっぷりと堪能できる。カフェスペースも併設されており、スイーツに合うワインや紅茶などがセレクトされている。
フレデリック・カッセル(Frédéric Cassel)は、パリ郊外の古都・フォンテーヌブローに本店を構えるスイーツブティック。パティシエのフレデリック・カッセルは、ピエール・エルメから「最高の素材と厳格な仕事」を学んだ後、ヨーロッパを中心に世界15ヵ国のパティシエが加盟するエリート集団「ルレ・デセール」に30歳の若さでメンバーとして加わり、2003年には会長に抜擢された。2013年には、世界20カ国のパティシエが腕を競うコンクール「クープ・デュ・モンド」で、フレデリック・カッセル率いるフランス代表チームが優勝を収めた。
ロゴマークのエンジェルは“僕はお菓子の天使だから”と、フレデリック・カッセル自身が描いたもの。食べた人が思わず笑顔をこぼしてしまうお菓子を創り出す。スペシャリテは、最高級であるタヒチバニラをふんだんに使ったクリームが特徴の「ミルフイユ・ヴァニーユ」。ショコラは、上質のクーベルチュールを使った濃厚で繊細な味わいだ。日本では銀座三越に店舗を構える。
ジャン-シャルル・ロシュー「サロン・デュ・ショコラ 2018」 より
ジャン-シャルル・ロシューは、サロン・デュ・ショコラでも注目を集める、フランスの人気ショコラティエ。パリにあるブティックは、オブジェなどが目を惹くアーティスティックな雰囲気。
日本1号店は、2018年1月に東京・南青山にオープンした。パリ本店でも好評な生フルーツを使用したフルーツタブレットを、毎週土曜日のみ30個限定で販売。ジューシーなフルーツとコクのあるショコラのリッチなコンビネーションが堪能できる。