MSGM(エムエスジーエム)の2018年春夏コレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク4日目の2017年9月24日(日)に発表された。
エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)を退任し、自身のブランドに今季より再び専念する、デザイナーのマッシモ・ジョルジェッティ。創作意欲が一つの方向に統一されたからか、新作はエネルギッシュなものばかりだ。
ファーストルックは、Red、GREEN、ORANGE、BLACK…と色の名前を集めたニットトップス&スカートのコンビ。これはここから始めるコレクションの予言書のような役割を果たし、ここに示された色彩が順々に登場する。どの色も鮮やかな発色。コンビネーションを楽しむように、タイダイ模様やチェック柄にしたものもある。
シーズンピースは比較的オーセンティックなものを中心に揃えた。シャツ、ニット、トレンチコートなど。個性を育てるのは、先に述べたビビットなカラーリングと質感の違い、そしてブロークンディテールだ。ニットの裾や袖口はダメージ加工が施され、中にはクロップド丈にカットオフしたものもある。さらに、スプレーペイントとミックスすれば”ダーティー”な印象すら受ける。
ビックサイズのパーカーやジャケットなど、マッシモらしいストリートの影響を受けたラインナップに加えて、今季は思い切りフェミニンに寄せた、ティアードドレスやパフスリーブワンピースなども仲間に加えた。素材はレースを用いて可憐なムード。ただし、足元はスポーティーなソックス&サンダルやカラーブーツで、アクセサリーは細みのサングラス。MSGMらしいマッシュアップの手法は、大切にしていることが伺える。