バルマン(BALMAIN)が、2017年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
今シーズンのバルマンは、伝説的ロックバンド「ニルヴァーナ」にインスピレーションを受けている。”型にはまらず自分らしく生きること”を謳う彼らの精神を、アマゾンでたくましく自由に生きる動物たちと融合させた。黒く縁取ったアイメイクにアニマルレザーを身にまとったモデルたちは、何事にも屈しない力強い野生の女性の個性を感じさせる。
パイソンやクロコなど、様々なレザーをつなぎ合わせたトップスは、パワーショルダーや繋ぎ目にあしらったスタッズが、挑発的でエッジーな印象を放つ。しかしそんな野生的なラフさとは対照的に、褐色で統一されたカラーパレットやレザーの艶やかで上質な質感が、どこか都会的でラグジュアリーな空気を感じさせる。また、ぴったりとボディラインに沿うようなトップスやブーツは、女性らしさを強調しているようだ。
アニマルレザーが織りなすジャングルのような世界観とは打って変わり、ツイードを使ったルックが登場。フォーマルさの強いツイードのコートには、裾部分の生地を細く切り裂いたようなフリンジが揺れる。また、スカートも裾部分が一部切り取られ、切り口からはグランジ風のルーズなTシャツが覗く。エレガンスをニルヴァーナ的な反骨精神で大胆に再構築したようなスタイルだ。
黒一色で統一されたルックも多く展開された。ブラックレザーのドレスは、ウエストラインからスカートを広がる優雅なシルエット。レザーのハードな質感がそんな柔らかさを消し去り、不思議なバランス感を醸し出す。