アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。
「スタンダードからは遠いスタンダード」一つの矛盾の中に存在する、新しい定番を追い求める旅が、今季の起点である。シーズンピースはカシミヤを筆頭とした上質な素材で仕立てられていて、ブラック・ホワイト・キャメル・ブラウンといった落ち着いた色味を基調としている。そのためか、群を抜いた奇抜さはない。しかし、前から見て後ろから見て横から見て……角度を変えて観察するととてもユニークな仕掛け満ち満ちている。
まずはシルエットの遊びだ。キーワードの一つはボリュームと不均衡さ。筒のようなビックアームのジャケット、四方に広がった襟のダウンジャケットなど、一部分をデフォルメしたアウターしかり、前後または左右で長さを変えたアシンメトリーコートももちろんその仲間である。シンプルなイエローワンピースなどは、アーム部分を長方形型に整え、アンチスタンダードに。背中からまるで羽根のようにひらひらと布地を貼り付けたドレスなども存在する。
また、エイティーズを彷彿とするグラフィックも一役担う。モノトーンで描かれたストライプ、横縞に並べたトライバルパターン。ボリュームシルエットの中で色柄がうごめけば、それだけでシーズンピースはエクスクルーシブな印象へと変わる。
アンテプリマのアイコンともいえる、ワイヤーバッグは今季控えめで、代わって登場したのはレザーバッグである。ジャバラ柄のラウンドシルエット、素材違いのポケットを付けたショルダーストラップバッグ。また、ビッグサイズのトートバッグは、光沢素材が用いられていて、一際存在感を放っている。