ネヘラ(NEHERA)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク初日の2016年9月27日(火)に発表された。
ネヘラの春夏シーズンは、昨シーズン同様にホワイトやベージュをベースカラーにした柔らかな始まり。レースを差し込んだフレアなスカート、履き心地のよいフラットシューズ、絵描きのような小さな帽子。とてもナチュラルで穏やかな空気に包まれている。
しかし、よく観察してみるととても実験的な要素が連続している。クラシックなスーツ、トレンチコートは解体され、ホルターネック仕様に変形されている。コートに至っては、ラベル部分に首を通し、その中にきたトップスのフードが外側に現れ頭を覆い、アウターとインナーの役割が逆転。ウエストには紐が結び付けられ、どちらもエプロンのようだ。
シャツは活躍の場を上半身から下半身へと移した。本来腕を通す袖の部分に足が通っていて、スリムなパンツが完成している。またスタンドカラーのシャツは、襟の部分だけ宙に浮いたようにカッティングし、不自然な切れ端が首元に残した。ジャケットはアーム部分が削除され、ポンチョ型のコンパクトなものへ。
花模様やレッド、ブルーなどでアクセントを効かせた中盤・終盤。やはり、変わらずクリエーションの原点はアバンギャルドさが支えている。ビニールのようなツヤ素材のパンツは、足首でぎゅっと縛って、美しいシルエットを封印。テーラードジャケットは、おへその辺りでカットして、ぐるっと90度以上回転させ貼り付けちぐはぐなビジュアルへと進化した。
ひねって、カットして、結んで。出来上がったユーモラスなピースには、片耳ピアスを飾ってアンバランスなスタイルを完成させる。ハーモニカ笛のようなビックサイズのネックレスもアシンメトリーなルックの中で大きな存在感だ。