ジル・サンダー (JIL SANDER)2012年春夏コレクション。今季の春夏コレクションは、ジル・サンダーにとって究極のアイテム、ホワイトコットンシャツが新たなシルエットとなって幕を開けた。
透け感のある繊細な白い生地がやわらかに身体を覆い、上品でありながら女性らしいボディラインをしなやかに表現した。足元にはタイトな白のレースアップブーツでピュアでありながら抜け目のないクリーンなイメージをプラス。
プリントパターンは豊富なカラーのペイズリーが多く登場した。そのなかでも圧倒的な存在感を放つのはビジューを贅沢に使用したセットアップ。白地に浮き出るようなパターンは華やかで、着るだけで強くなれるような自信を与えてくれる一着。そこにスティーブン・ジョーンズと共同でデザインされたヴェールつきの帽子、ストリートウェアからインスピレーションを受けビーニー(ニットキャップ)のフォルムを加えた帽子を加え合わせ、ミッドセンチュリーモダンの美しさを表現した。
ニットは、パブロ・ピカソの陶器モチーフにインスパイアされた。大胆なプリントであっても落ち着いたカラーをAラインのロングスカートを入れることで、しつこくなりすぎず軽やかで上品に着こなすことができる。
人間自身の最も深い場所にある感覚を呼び覚ますような、ピュアでクリーンな女性の強さを表現するような革新的メッセージを込めたコレクションとなった。