ロンドンにて、200年近い歴史を誇るプリングル オブ スコットランド(Pringle of Scotland)が2012年春夏コレクションを発表した。
新しいデザインディレクターに就任したアリステア・カーが挑んだ今季のコレクションのテーマは、プリングルのクラシックスタイルを、革新的なニットのテクスチャーとシェイプによって再構築すること。伝統的なアーガイル柄やツインセットのニットなどプリングルを象徴するアイテムをアウターウェアとして導き出し、プリングルのアーカイブより蘇らせた1960年代の寄木細工のパターンを織り込んで、新しいスタイルを生み出した。
シンプルでエレガントなニットのアイテム達に施された、鮮やかなイエローやオレンジ、ブルーやブラウンのジオメトリックパターンや、背中が大きく開いたデザインが春夏らしい軽やかなスタイルを演出している。シャツの袖が途中からシースルーに変わるフェミニンな仕掛けが楽しい。ツインニットやワンピースに散りばめられた繊細なビーズの、凛とした輝きが印象的。大胆なスリットがポイントのパンツは、歩いているときに下からのぞくホワイトやブラックの生地とのコントラストがコンテンポラリーな雰囲気を演出している。
洗練された女性像を心に描くアリステア・カーは、「服よりもまず、女性そのものに注目が集まるようなデザインにしたかった」と語る。伝統的なプリングルのクラシックでエレガントなイメージを残しつつ、新しい魅力的なスタイルを提案したコレクションでの素晴らしい門出を、観客は盛大な拍手で祝福した。