アリスアウアア(alice auaa)の2016-17年秋冬コレクションは、「Bagworm(ミノムシ)」を連想し、想像したもの。衣服をまとい、徹底的にあらゆる社会を遮断した世界には、どこか奇妙な踊りにも似た鼓動が感じられる。
落ち葉に覆われた土地に吊り下げられたミノのような黒いバッグ。その弛みから、内側に蠢く生命が垣間見える。Bagの響きから、ワードローブ自体もカバンのようなアイテムが多く登場。ジッパーの開け閉めにより、立体的なイメージがより掻き立てられる。
ウェアはミリタリーテイストを反映したものが多く披露された。そこに、鳥の羽を使用したパンツを合わせることで、黒のワントーンながらも色彩に強弱を演出。ハードな印象に一閃、モード感が加わった。
これまで、ウィメンズを中心にコレクションを構成していたが、ルックに起用されたマネキンやモデルは、男性や男性のようなものばかりだ。メンズラインを構築し、新たな境地に足を踏み入れたアリスアウアア。公開されたコレクション動画も含め、ブランドが表現する世界観に浸り切ってみてはいかがだろう。