ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)は、パリ・ファッション・ウィーク3日目の2016年3月3日(木)に、2016-17年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
会場は、フランスの歴史的レストラン「マキシム・ド・パリ(Maxim's)」。“アール・ヌーヴォー美術館”との名をも持つこのお店は、一歩足を踏み入れると特別な空間が広がっている。所狭しと並ぶ、カラフルなステンドグラス、煌びやかなゴールドのアンティーク家具は当時のままそこに位置し、タイプスリップしたような気分を味わえる。
今季のツモリチサトも、この雰囲気とリンクするように、輝きと色彩に満ちている。わかりやすくそのDNAを表現したのは、ダイヤモンド。鮮やかなプリントや立体的なエンブロイダリーとなって光を放ち、装いを明るく照らしている。紙細工のようなカット刺繍は、ブラウスの襟元やスカートの裾で。オーロラのモチーフは、ブーツやパンプスの履き口でチャーミングに微笑み、スペシャルな時間を届ける。
一方でシルエットは、ダイヤモンドから放射状にのびる七色の光を想起させるほどに、豊かに広がっている。ロングスカートは豪快にフレアなラインを描き、コートも空気を含むように左右にのびて。また、宝石の魅力はカラーでも表現。メタリックを含んだグラデーションは、その煌めきを品よく伝える。こういったデコレーションを施せば、デニムパンツやスウェットスカートも、主役級のアイテムへとランクアップする。