ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)は、ミラノ・ファッション・ウィーク4日目の2016年2月27日(土)に、2016-17年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
先日のメンズコレクション同様に、はじまりはオールブラックのスタイルから。美しく仕立てられたパンツスーツに、クラシックなロングコート。首元から流れるようにのびたロングストールが、ほのかな遊びをみせている。
アウトドアの要素を採り入れた昨シーズンから比べると、今季は非常にエレガントな香りが漂う。パンツスーツに次いで、多く採り入れたのは膝下丈のドレスとスカートで、華奢な上半身、ふわりと舞い広がるフレアなライン、限られた面積のなかで、レオパードを筆頭とした、さまざまな色柄がうごめいている。しかし、上からブラックのシースルー素材が隠し込むように覆い、細く繊細なプリーツが揺れ、なかなかその模様をはっきりと識別できない。
今季のコレクションノートには“洋服の性格を形作る効果(装飾や色柄だろうか)が、はっきりと見えないときの方が好みだ。結果として、他との差異が生まれるはずだから”と、トーマス・マイヤーの言葉が添えられている。それを具現化するようなドレスは、とても上品だ。
一方で、暖かなニットも存在感がある。立体的なエンブロイダリーをあしらったオーバーサイズトップス、コンパクトなカクテルドレスと、形を変えてあらわれる。コートもまた、豊富なラインナップで、特にパイソンでチェック模様を描いたものは、ラグジュアリーな逸品だ。
注目の新作バッグは、1971年のアーカイブから着想を得たもの。スモールサイズのバージョンには、ナッパや光沢あるカーフにならんで、クロコダイルなどのエキゾチックレザーが用いられ、ゴージャスな仕上がりだ。