ダリとガラの語られなかったラブストーリーを秘めたランセル「ダリグラム・コレクション」

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ランセル「ダリグラム」コレクション
DALIGALA - 105,000円

フランスの高級レザーブランド「ランセル( LANCEL)」より、この秋発売予定の「ダリグラム」コレクションが発表された。「ダリグラム」は、シュルレアリズムの芸術家ダリとその妻ガラのラブストーリーから生まれたコレクション。2010年よりランセルのアーティスティック・ディレクターを務めるレオネロ・ボルギが来日し、新しいコレクションに対する想い、その誕生秘話を語ってくれた。

ダリとガラ、そしてランセルの出会い - 秘められたラブストーリー

ある日、ランセルのミュージアムを訪れたレオネロは、ダリがランセルにオーダーし、妻ガラに捧げた一点のバッグを発見。そのバッグに隠されたラブストーリーに彼は夢中になった。

ダリのミューズであり、女神であり、そして要塞でもあったガラ。ガラが目の前に現れ、彼の人生が始まった。それは狂おしく、激しく、過剰なほどの愛。この運命の女性に出会ったダリは、ガラに城を贈ることを約束し、30年後に本当に城をプレゼントした。

その同じ年にダリが作り出したのが二人の間だけに通じる愛の文字、それが「daligramas」。

2年後、ダリがランセルにバッグを発注し、ガラに捧げる一点のユニークなコレクターズバッグを製作。もちろんそのバッグには”愛”の文字がデザインされていた。この物語から浮かび上がったのは、クレイジーなシュルレアリストというイメージを覆す、新たなダリの姿。真剣で、ロマンティックでポエティックな人物像だ。

愛の文字からデザインされた「ダリグラム」はただのロゴの繰り返しではなく、愛の宣言を含むモノグラム。そこからインスピレーションについて、「ただの複製ではない新しいデザインを作るというのは大きなチャレンジでした。」とレオネロは語る。そして、ラブレターを書くようにデザインされたのが今回発表されたコレクションだ。

ストーリーにまつわる拘りの素材

コットンとシルクがMixされた上質な糸を使い、ダークカラーとライトカラー14色をミックスして織られたジャカードは色のない色、ニュートラルカラーを生み出した。この色はランセルのDNAでもある「フレンチ・レジェルテ(French Légèreté)」(ユーモアをもって既成概念にとらわれない、自由闊達な軽やかなパリジェンヌの生き方を象徴する言葉)の精神に通じる。

デザイナーの故郷であるフィレンツェの職人がその上に刺繍を施し、ダリグラムを印象的に浮かび上がらせている。さらにスペシャルなデザインを求めて作りだされたのが、ダリとガラが愛した国、スペインのレザーを使ったバッグ。自然ななめしによるナチュラルな風合いのレザーは、丈夫でやわらかい。

エンボス加工のダリグラムは、解読されることのないダヴィンチコードのように秘密めいた雰囲気を醸し出している。情熱的で、太陽のような赤い裏地はダリが作品に好んで使用したロブスターの色でもある。

チェーンはオリジナルと同じ、ダリが愛した自転車のチェーンのモチーフ。同じ方向に向かうことで前身するチェーンの仕組みは、共に伝説を創り上げた二人を象徴し、また、組み合わさったチェーンは融合の象徴でもある。鍵穴には王冠の刻印、鍵にはダリとガラのイニシャルからデザインされた愛の文字が刻まれて、2人の王国への入り口を思わせる。

タグには自由にメッセージを刻むことができ、持ち主がダリのように自分の印を刻むことができる。女性が生活のあらゆるシーンで使用できるようにと機能性も合わせ持つこのコレクションは、「愛と芸術とファッションが融合した、ランセル初の試みなのです。」と、レオネロは満足げに語った。

左) DALIDOLLimited - 126,000円
右) アイテムのディテール(チェーンや糸など)

今回のコレクションを、どんな女性に持ってほしいですか？

オリジナリティを大切にし、秘められたもの語りを大切にする女性。女性は誰でもオリジナルな存在。女性の中には女神がいて、様々なシーンで家族や恋人、友達など周りの人々にインスピレーションを与え続けているんですよ。

好きなメッセージを刻めるタグに、あなたならどんなメッセージを選びますか？

Enjoy Life !

ランセルでの活動についての感想を聞かせてください。

ランセルでのアーティスティック・ディレクターとしての仕事にはとても満足しています。創立者マダム・ランセルのスピリットあふれるこのブランドに現代的要素を加えることで自分の印を残すことができましたから。

日本についての印象を聞かせてください。

日本には1992年に初来日して以来、何度も来ています。本当にたくさん。

日本では街を歩く人を見ているだけで楽しいです。人々にファッションに対する生来のセンスがありますね。色やスタイルの異なるアイテムを組み合わせて、ユニークなファッションを作り出す日本の女性達からはいつも刺激を受けています。それに、なんといっても日本ではショッピングが楽しい！特に東急ハンズが大好きなんです。