ニナ リッチ(NINA RICCI)の2016年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。ギョーム・アンリによるセカンドシーズンである。
コレクションの中心となるのは、華奢なノースリーブドレス。太めのサテンリボンのエプロンタイプ、プリーツやパッチワークなど加工を施したタイプ、ファーが埋め込まれているタイプなど様々なバリエーションで展開。またコートやジャケットは、幅広のショルダーラインと長めの袖感をポイントにオーバーサイズに設定。ドレスと対比させることで、シルエットに強弱が生まれている。
柄はほとんど使用していないが、素材を変えて、透明感や光沢感といった質感の差を表現。またその違いを一つのコーディネートの中で対峙させている。グリーンやレッド、イエローなどは、色彩の美しさを惜しみなく発揮し、さらにシワ・エンボス加工を施すことで、より豊かな表情が引き出されている。
ドレスにサンダル、ハンドバッグを合わせたルックや、ジャケット&スカートのセットアップルックなどエレガントな着こなしが並ぶなか、ふと目にとまる、ドレスの上からエプロンのようにラップスカートを重ねたスタイリング。シースルー素材で地の色を透かせたり、反対に隠すかのように濃い色をのせたり。そんな興味深いコーディネートは、これからギョーム色が少しずつ強くなっていくブランドの姿を予期させた。