ミラノファッションウィークにて、ジャンフランコ フェレ(Gianfranco Ferre)が2011年秋冬コレクションを発表した。
トマソ・アキラーノとロベルト・リモンディのデザインによるフェレのコレクション。今シーズンはフランク=ロイド・ライトの建築からインスピレーションを得て、光を色彩に置き換えるいう発想から出発した。
カラーパレットは輝くような白にベージュ、シルバーに加えて、黒やミッドナイトブルーが加わる。同じカラーでも素材の違いによって生まれる微妙なニュアンスは多様で、光と色彩に対する繊細な感性をうかがわせる。ファブリックの質の高さは圧倒的で、シルバーのラメ、ベルベット、カシミア、シルクなどをベースに、ファー、アストラカン、レザーなど最高級素材が加わる。
リーンでシャープなシルエットも、細部に至るまで徹底してバランスが計算されている。スカート丈はちょうど膝が隠れる長さかマキシ丈。くるぶしまで隠れるイブニングドレスはストイックなまでにタイトだ。トップスは少し肩が広く、直線的なラインが印象的。イタリアのサルトのテーラード技術を駆使して、妥協のない完璧なシルエットが追求されている。
ブランドの歴史と技術、そして才能あふれるデザイナー・デュオの美学が融合した圧巻のコレクションだ。