ジョルジオ アルマーニ (GIORGIO ARMANI)は2014年6月24日、2015年春夏メンズコレクションをイタリア・ミラノで発表した。
最初に現れたのは、ヌーヴェルバーグの殺し屋を思わせるようなビッグシルエットのトレンチコートを羽織った2人の男。素材はテロンとしたドレープ感のあるもので、体全体を覆うような大きさだ。
ジャケットは、カーディガンのように軽く羽織れるカットソー素材、ショールカラーの2つボタン、アメリカっぽいパッチポケットの2ボタン、6つボタンのダブルブレストなど多種多様。それに合わせるのは、2タックの太めのスラックスで、インナーはヘンリーネックシャツ、Tシャツ、Vネックニットなど。ネクタイを締めたスーツスタイルも散見するが、全体的にはリゾートに似合いそうなリラックスした雰囲気だ。素肌にジャケットを直接着る提案もある。
ブルゾンも豊作で、白地に赤のボールドストライプのブルゾン、ベルトのような留め具をフロントに配したレザーブルゾンなどを提案。小物類では、ギリーシューズのディティールを取り入れたレザーサンダル、クロコダイルのマリンバッグが目を惹く。
色はネイビー、ホワイト、グレー、ベージュを中心に、グリーンとレッドを挿している。今シーズンのミラノはリラックス感のあるテーラードが多く見られるが、テーラードジャケットに革命を起こした巨匠のそれはやはり一味違う。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)