トム ブラウン(THOM BROWNE)の2024年メンズプレフォールコレクションが登場。
エドガー・アラン・ポーが1845年に発表した物語詩『大鴉(The Raven)』から着想したという今季。恋人を失い心乱れる青年の元に大鴉が訪れ、青年はひたひたと狂気に陥ってゆく。コレクションでは、鴉やバラといった象徴的なモチーフが、謎めいたムードの中に散りばめられている。
例えば、グレー地に総柄を付したセットアップスタイル。鮮やかな赤いバラの中には、真っ黒な鴉が数羽紛れている。反対に、モチーフを大きなパターンで配したコートやスカートも印象的だ。
こうしたドラマティックなモチーフのベースとなるのが、上品な佇まいのテーラリング。2024年春夏コレクションから散見された“ソフト・ショルダー”が採用されており、着用者の肩傾斜に沿った端正なシルエットは、まるで大胆な幻想と堅実な現実の仲を取り持つかのようだ。
トラディショナルなルックに加え、リネン・チェックのシャツやコットン製のボトムス、ショート丈のカーディガン等といった夏向けのアイテムも展開。スカイブルーやネイビーで彩り、コレクション全体に爽やかな風をプラスした。
アウターではPコートやチェスターコート、トレンチコートの他、軽量のテックダウンが登場。丸みを帯びたカッティングが施された短めの裾や、全体に配されたキルティングパターンが、ソフトな雰囲気を演出している。
さらに、鴉やローズ、ハウスを象ったアイキャッチーなバッグがラインナップする。