HISUI(ヒスイ)が、「Hyper Nomadism」と題した、2014-15年秋冬コレクションを発表した。
ソーシャルメディアの発達に伴い、女性の仕事も多様化した現代。女性たちは職場だけでなく、カフェや自宅など場所を選ばず仕事に取組み、いつしか“ノマド・ワーカー”に。今季は、そんな彼女たちの姿を、多国籍なエスニックテイストを交えたレイヤードスタイルで表現する。
なんといっても注目したいのは、テーブルつきのドレス。ロングスカートの中に仕込んだテーブルの上で、モデルが操作するのはiPadだ。スカートの格子模様の中にほどこされた針金の装飾は、「バベルの塔」にインスパイアされたもので、建設中に神の怒りに触れて、言語がバラバラになった人々が、やがて遊牧民になる……というストーリーが働く現代女性を描いた今季のテーマとリンクしている。
また首から巻き付けたボリューミーな飾りは、“布団”をイメージしたという。寝床でも仕事に取り組む彼女たちを表現したこのルックでは、シーツのようにドレープの効いたスカートを合わせるなど、ひとつひとつの服にエピソードをもつところが面白い。
インド風だったり、北欧テイストだったりと、多彩な模様が登場する。ニットやタイツにはペイズリーや幾何学模様などいくつもの柄が一着に取り入れられているほか、クラシックなグレンチェックのドレスやコートには、緑・赤・黄の糸を編込みウィンドーペンが重ねられている。
ワー ドローブはレイヤードで楽しめるよう、様々な丈感で展開。リバーシブルのファーベストやブルゾンはショート丈だったり、イエローのコートは膝下だったりと バリエーション豊か。その他にも、裾をウェスト部分のスナップボタンでとめて、2WAYで楽しめるタータンチェックのロングワンピースなどカントリーテイストの服も揃う。興味深いテーマを掲げたたコレクションは、インパクトのある着こなしを織り交ぜながらも、コーディネート次第で様々にアレンジできそうなアイテムばかりだった。