バルマン(BALMAIN)の2014-15年秋冬コレクションがパリで発表された。
「2011年にクリエイティブ・ディレクターとして初めてコレクションを任されてから、インスピレーションのソースとしてアーカイブを探り、アーティストを讃えるなど外側の世界へ目を向けていました。しかし、このコレクションはよりパーソナルな部分にフォーカスしました。<中略>私のプライベートな側面がより濃く投影されたコレクションです」と、クリエイティブ・ディレクターのオリヴィエ・ルスタンは語っている。
今季は、特に彼のルーツやバックグラウンドや同世代のジェネレーションを映し出し、内側の世界と強く結びついているという。「我々は自己表現の場として、ツールやメディアに依存する様々な声に包まれ、文化的意味を持つエキサイティングな瞬間を経験しています。それゆえ、ノスタルジアや外の世界に目を向けるより、自信を兼ね備えた現代の“バルマンウーマン”を讃え、最先端の日々を生きる彼女自身のクリエイション、自由さ、音楽、文化にフォーカスをあてて表現しているのが、今回のコレクションのハイライトです」という言葉通り、これまでよりもオリヴィエ・ルスタンのアイデンティティーを濃く打ち出したコレクションだ。
独特なセンスによって繰り広げられる、思いがけない組み合わせが新たな可能性を感じさせる。軸となったのは、ミリタリーテイストだ。日本の鎧を連想させるようなぺプラムシルエットやロープを編んだようなテキスタイル、チェーンを多用したディテールなどが、力強いシェイプを描いている。クロップトにカットされたミリタリージャケットやカーゴパンツなども多く合わせられた。
ポップなカラーパレットは、彩度が異なるグリーンとディープブルーのミクスチャーで表現され、オレンジやイエローのフォックスファーのトップスとゼブラプリントの組み合わせは、強いコントラストのジオメトリックパターンを、より一層際立たせる。
ユニークなピースを多く含むバルマンのコレクションは、卓越したクラフトマンシップがあってこそ。複雑なラッカー加工が施されたレザーを用いたドレスやスカートは、ボディコンシャスでありながら洗練さを醸し出す。職人たちの技術と経験を駆使し、複雑な仕様のシルクやコットンを用いたジャケットやぺプラムスカート、ボディコンシャスなドレスが創り上げられた。