パトゥ(Patou) 2023-24年秋冬コレクションが、フランス・パリで発表された。
ショーの舞台となったのは、1870年に創業したパリの老舗百貨店「サマリテーヌ」。アール・ヌーヴォー調の美しい建物の中では、きっと創立当初から、おしゃれなパリジェンヌ達が“特別な洋服”を見つけるための、様々なドラマがあったに違いない。
2021年には日本の建築家ユニット SANAAの設計によって、長きにわたるリニューアルも実現。新しく生まれ変わったこの場所で、まるでショッピングを楽しむかのように、最新ルックを纏ったパトゥ ガールたちが姿を現した。
今季のカラーパレットは、鮮やかなレーサーレッドをアクセントに、可愛らしいパトゥピンクや淡いアイスブルー、上品なコンクリートグレーがキーカラーに。艶やかな表情が魅力的なキャミソールドレスには、“JP”ロゴを模様のようにプリントして、モダンな雰囲気に昇華させているのが印象的だ。
パトゥならではのボリューミーなシェイプは、例年にくらべてやや抑え気味に。ふんわりと空気を孕む、ロマンティックなパフスリーブのドレスは、白地にシックな花模様を描いて、気品溢れるスタイルに仕上げた。またぷっくりと膨らむダウンジャケットは、裾を大胆にカットしたミニ丈で。ボトムスはミニスカートを組み合わせることで、快活なストリートスタイルを提案している。
秋冬に欠かせないジャケットスタイルもランウェイに。今季はセットアップのようにして纏うのが気分で、タートルネックのニットや、ブラウスを差し込んだ各々のスタイルを提案している。クラシカルなスーツ地のジャケットスタイルを含め、スカートのフロントには大胆なスリットを配しているのも今季の特徴だ。
なお今季はコラボレーションも充実。2023年春夏シーズンに続き、パリの伝統的なシューズブランド「メゾン エルネスト(Maison Ernest)」とタッグを組んだほか、クリエイティブなスポーツブランド「ボレー(Bollé)」のサングラス、「キャディ(Caddie)」のキャディバッグも初登場した。