ソマルタ(SOMARTA)が2010-2011年秋冬コレクションを発表した。今回のテーマは「好奇心の部屋 - Wunderkammer(ヴンダーカンマー)」。
世界にまだ神秘と謎が多かった時代、見たこともない物の個性溢れる美しさに目が向けられ、自然物から人工物まで様々な珍しいものを分野で隔てず集めた博物陳列室。それは純粋に湧き上がる驚きや発見、純粋に美しいと思う気持ち、心躍る喜び、全ての人の好奇心や探究心、ものに対する欲望が生み出したもの。この部屋の名前が「ヴンダーカンマー」。
このテーマを選んだことに関してデザイナーの廣川氏は「世の中、情報が多いのですが、情報があまりなかった時代、純粋な楽しさやワクワク・ドキドキする感じが面白いと思いました。それが服作りのルーツでもあり、着てて嬉しい、そんな表現がしたいです。」と語る。
「面白かったものを集める」というところから動物・植物などをミックスしたコーディネート。例えば天然の羽毛とファーを組み合わせることでキメラを表現した。
ワンピースに代表されるサテンを用いた素材には、うさぎやキメラのプリントを施した。ひときわ目を引く美しい光沢は先染めによるもの。ウェアに組み合わせたゴールドのアクセサリーは珊瑚、ヘアメイクは羊をイメージしている。また、ブーツなどシューズのかかとについているファーは歩くたびに揺れてとてもユニーク。こちらはきつねのしっぽをモチーフにしている。
これらのアイテムに、デビュー以来ソマルタの代表的なアイテムとなっている白・黒のタイツを組み合わせたスタイリングは、ロマンティックであり、どこかミステリアスで、純粋な気持ち、好奇心を持って楽しめるショーとなった。