ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)の2022-23年秋冬クチュールコレクションが、2022年6月17日(金)に東京・原宿の「WITH HARAJUKU HALL」で発表された。
日本のライフスタイルに寄り添う、ラグジュアリーでモダンな洋服を展開しているヒロコ コシノのクチュールコレクション。「困難なことが続く時代だからこそ、しっかりと残していかなくてはならない」と語るデザイナー・コシノ ヒロコが今シーズン提案するのは、見る者・纏う者の心を揺さぶるアートのように美しいコレクションだ。
クラシック音楽の生演奏や能面メイクを施したモデルなど、伝統を感じさせるエッセンスが散りばめられたショーは、終始高貴なムードに包まれていた。
ファーストルックは、鮮やかな朱色のルックからスタート。リュクスなメタリックパーツがあしらわれたコートに同色のワンピースを合わせ、その鮮烈な色味を際立たせた。手元に添えたグローブとクラッチバッグの輝きが、上品なムードを加速させている。
クチュールコレクションらしい、美しいレース使いにも注目したい。たとえば、通常であればカジュアルな印象を与えるダウンコートには、花々の細かい模様をあしらったレースを合わせることで、繊細で上品な一着に。チュールレーススカートは、小花や葉が1つ1つ丁寧に表現された可憐な佇まいが魅力だ。
そんなエレガントなコレクションをより一層盛り上げるのは、メタリックな輝きを放つ立体的な刺繍。全体に幾何学模様の刺繍があしらわれたノーカラーコートや、大輪の花が咲くノースリーブワンピースなどが展開された。
和の要素を感じさせる“結び”のディテールが散見されたのも印象的。ジャケットやコート、ワンピース、トップスなどコレクションを構成するあらゆるアイテムに施し、見る者の視線を掴んで離さない華やかな一着へと昇華させた。