©Shinichi Sato
現代美術作家 杉本博司内装の料理店「素透撫 STOVE」山梨にオープンした。場所は北杜市長坂町の清春芸術村に隣接した小高い丘の上。
「素透撫 STOVE」は、岩波文庫の創刊にたずさわった小林冬青の旧宅「冬青庵」(幸田露伴)を鎌倉より移築し、杉本博司が手がけた特別な空間。実業家で古美術と近代日本美術のコレクター 原三渓(本名:原富太郎)に重用された棟梁(とうりょう)でもある山田源市が、1941年頃に築いた歴史ある建築を、日本美術への造詣も深く、幅広く活動する杉本博司により改修。旧家の構造を生かした解放感と緊張感を併せ持つ独自の空間が実現した。店名の「素透撫 STOVE」は”素材を透明になるまで撫でるように慈しむ”といったイメージで杉本が名付けた。
料理は、東京の老舗フレンチレストランにて経験を積んだ清水秀樹シェフが、新鮮な野菜を中心とした地の素材を主としたもの。陶芸家 黒田泰蔵らが「素透撫 STOVE」の為に特別制作した器で提供する。
【概要】
素透撫 STOVE
住所:山梨県北杜市長坂町中丸 4551
TEL:0551-45-7703
営業時間:
ランチ 11:30~15:00 (14:30 ラストオーダー)
ディナー 18:00~21:30 (20:30 ラストオーダー)
ティータイム 15:00~17:30 (土日祝のみ)
月曜定休(但し、祝日の場合は翌日)
【メニュー】
ランチ:
2500円 前菜|ご飯|スープ|メイン
3500円 前菜2品|ご飯|スープ|メイン
5000円 シェフお任せ(要予約)
ディナー:
4500円 前菜|ご飯|スープ|メイン|デザート|コーヒー
6500円 前菜2品|ご飯|スープ|メイン|デザート|コーヒー
8000円 シェフお任せ(要予約)
【建築データ】
設計監理 新素材研究所 杉本博司 + 榊田倫之
建物構造 木造 2 階建て
延床面積 199.15 m² (1 階:144.20 m² 、2 階:54.95 m²)
【アーティスト情報】
杉本博司(すぎもと・ひろし)。東京、下町に生まれる。立教大学経済学部卒業後渡米、ロサンジェルスのアートセンター カレッジ オブ デザイン卒業後74年よりニューヨーク在住。現代美術作家として、世界各地の美術館で個展を開催する。2009年建築設計事務所「新素材研究所」を東京に開設、静岡県長泉町に IZU PHOTO MUSEUM を設計する。2011年、主宰する小田原文化財団が公益法人として認可され、財団の活動として「杉本文楽曾根崎心中付けたり観音廻り」を神奈川芸術劇場にて公演する。1988年、毎日芸術賞、2000年、パーソンズ スクール オブ デザイン、ニューヨーク、名誉博士号、2009年、高松宮殿下記念世界文化賞、2010年、紫綬褒章。主な著書に『歴史の歴史』(新素材研究所)、『空間感』(マガジンハウス)、『苔のむすまで』『現(うつつ)な像』(新潮社)がある。