■ショーと店舗では、服の見せ方も違うと思いますが、これについてはいかがですか?
ご存じだと思いますが、コレクションでは結構″アク″の強いコーディネート提案が多いです。フルラインでこういう組み合わせ方もできるとか、販売員を通して原宿だったら伝えることができるかなと思います。
■実はウェアラブルなアイテムもたくさんありますよね。
そうですね。基本、織り交ぜてはいます。たぶん僕のブランドって“着れない”ってイメージの方が大きいと思うんですよ、一般的には。なので、こういう風に着れるんだということも伝えたいですし、(お客さんとブランドを)そういう部分でつないでいけたらと思います。
■接客を通して、どのようにお客さんにブランドをアピールしていきたいですか。
接客のトレーニングはもちろん僕も行うべきだと思っています。今は、ビジュアルだけでぱっと買っているお客さんもすごく多いので。ここにこだわっているんだよってことをブランドのフィルターを通せば、セレクトショップとは違う提案ができるのかなと。セレクトショップだと、どちらかというとコーディネート提案がメインになってくるので、直営店では商品構成とかディティールを伝えられると思います。
■香港、上海だったりアジアでの取り扱いも多いですが、日本以外のアジアでの反応はいかがでしょうか。
シーズンを重ねるごとに取り扱いは増えてきています。このオープンと同時に香港のI.T(香港で人気のセレクトショップ)でも同時にポップアップショップを開催しています。認知度は少しずつですが、上がってきていると思います。でもまだまだEU圏では取り扱いはないですね。
■最近、シンガポールでもショーを行われたそうですね。海外で活動していく予定はあるのでしょうか?
シンガポールには招待という形でやらせていただきました。今回のショップオープンを足がかりに、来年には海外でショーをできたらなと思います。
■最後に、これから来店される方にメッセージをお願いします。
フルラインナップで見れるところはここだけで、他にはないと思います。そういう意味で、アイテムを手にとっていろんな着方をしてもらいたいです。まずは袖を通してみてほしいですね。
終始、冷静で穏やかにインタビューに応じる森川。ひとつひとつの質問に丁寧に答える姿が印象的だった。今回オープンする初めての直営店は、自身の原宿での思い出、帰国後の生活など、現在にいたるまでのエピソードが形になっているようだ。ブランドの世界観を、目で見て、そして肌で触れて感じることができる貴重なショップとなるだろう。
すでにアジアを中心とした海外でも注目されているクリスチャン ダダ。今後のさらなる躍進に期待したい。
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【店舗詳細】
CHRISTIAN DADA
住所:渋谷区神宮前3-26-2 NS-Tビル B1F
営業時間:11:00-20:30
オープン日:9月28日(土)
TEL/FAX: 03-6804-3979
Interview and Text by Kanae Kawasaki