2013年9月28日(土)に、原宿に初となる直営店をオープンしたクリスチャン ダダ。デザイナーの森川マサノリは2010年にブランドをスタートして以来、毎シーズンのコレクションで、独特のオーラをもつ世界観を表現し続けてきた。レディー・ガガを始め、著名人の衣装を手がけるなど、注目の若手デザイナーとしても知られている。
今回はデザイナーの森川本人に話を伺い、直営店オープンへの想いとこれからの活動について語ってもらった。
■デビューしてから3年、直営店をオープンするということで、今のお気持ちはいかがですか?
単純に嬉しい気持ちと、不安もあります。ブランドを始めてようやく3年経って、また新しいスタートがきれると改めて思いました。
■ショップのコンセプトについて教えて下さい。
ビジュアルコンセプトでいうと、自分がロンドンから帰ってきて一番はじめに住んでた部屋をイメージしました。黒いハンガーラックや、鹿のシャンデリアなどのアンティークものを飾ったりだとか無機質なイメージで。背丈にあっているというか、ここ(直営店)からスタートするので、自分がいちばん最初に帰ってきた場所(部屋)からまたスタートしたいという想いがありました。
■ロンドンでの生活は今でも大きな経験として残っているのでしょうか。
そうですね。やっぱり僕のキャリアというのは、(ロンドンに行く前に)日本で働きはしたものの、正確に始まったのはロンドンだったと思うんです。そういう意味では大きいですね。
■今回、オープンの場所に「原宿」を選んだ理由について教えて下さい。
裏原宿に思い出があり、僕自身も10代・20代のときにアンダーカバーだったり、いろんな裏原の影響をうけてきた人間なので。今の原宿は空き家も多いですし、元気が足りないと聞いたりもします。あの時代をもう一度復活したいとうか…。ちょっと手助けができたらいいな、というところからですね。
■日本でも海外でも「原宿」は有名な場所ですよね。今の原宿についてどう思いますか?
どちらかというと「カワイイ」という文化はすごく出ていますね。そんなに大層なものではないのですが、もう一度ムーブメントを起こせたらなと。やっぱり僕自身も、若い時に一時期の裏原じゃないですけどストリートでちょっとしたムーブメントを皆でつくれたということもあったり。そのときの僕や仲間は何もできなかったので、何もできないままやってきてしまった後悔の念も原宿にはあるんです。そういった意味を込めて、またここからスタートしたいなと思いました。