サチオ カワサキ(SACHIO KAWASAKI)、2010S/Sコレクションテーマは「Sea」-海がイメージの源。
幼少から現在に至るまでの様々な海での記録を絵画的に表現し、現代的な女性のスタイルと調和させたコレクション。
日の変化と共に刻々と変化し続ける水面の輝きや水中から見上げた時の水面の表情、透き通った水の咲きに見える砂の表情等を懐古的かつ現代的にアレンジ。1つ1つのコレクションでは浅海から深海部まで、波の表情、時の変化、光の変化など海が見せる様々な表情を、独特な質感の素材により表現した。
「海で釣りをすることが好き」と話すデザイナー 川崎祥央氏にとって「時の中で海が変化していく様子」を表現することはごく自然な流れ。実用性に関して強い意識を持つ川崎氏は「コレクションは実用的な絵画として存在してほしい」と語る。
グラフィックで「Wave of Sound(音の波)」をテーマに曲線をダイナミックに表現したファーストシーズンのコレクション同様に「波」、「曲線」を取り扱いながらも、今回のコレクションはよりナチュラルな印象を受ける。
素材にはシルクを取り入れた。特徴的なのは
スカーフ等に良く使われるツイル(綾織り)採用したことで、より柔らかい光沢感で上品に見える。その他、全体的に夏らしさを意識したセレクションで、コットンや
ポリエステルなどでも高密度で織られたものや透け感、張り感が印象的な素材が目立った。