MSGM(エムエスジーエム) 2021年春夏メンズコレクションが発表された。
“希望の息吹”に着想したポジティブなエネルギーで包まれた今シーズン。象徴的なのは、ハッと目を惹くアイコニックなパターンである。タイダイやペイズリー、モンテステラの葉といったモチーフは、眩しい太陽に似合うトロピカルな表情をプラス。またパレットにも、ピンク、ライラック・アズール、グリーン、レッド、ブルーといった、爽やかなカラーが交差している。
春夏の開放的なムードを存分に楽しむアイテムとして、軽やかなハーフパンツを取り入れたスタイリングも散見された。ペールピンクに、タイダイ柄のテクニカル素材ジャケットを合わせたルックは、水色のウエストポーチを加えることで、楽し気なカラーコンビネーションを演出。またボーダー柄のカーディガンをインサートしたチェック柄の2ピースは、素肌を覗かせるハーフパンツが、春夏の爽やかな空気へと誘い出している。
シルエットは、肩肘はらないリラクシングなムード。シャツ同士のレイヤードは、ゆったりとしたサイズ感ながら、短めの丈で揃えることで都会的なクリーンな表情に。また生地の分量を多めにとったロングレギンスのボトムスは、ワークウェア的な大き目のポケットを配したことで、程よいアクセントをもたらしている。
なお今季は、アメリカ人画家セス・アームストロングによる3作品を、コレクションを彩るモチーフとして起用。中でもハリウッド・ヒルズにある自然溢れる住宅地区にちなんだ作品「ローレル・キャニオン」(2018)は、ローレル・キャニオンの制限された家屋に住む住民たちのプライベートを、覗き見するような視点で描いたシニカルな画風が印象的だ。