日本最古の“監獄”であり、国の重要文化財に指定されている「旧奈良監獄」が、星野リゾート運営のラグジュアリーホテル「星のや奈良監獄」として生まれ変わる。2026年春にオープン予定だ。
「旧奈良監獄」は、明治政府が監獄の国際標準化を目指して計画し、明治41年に完成し、2017年まで少年刑務所として使われていた五大監獄のひとつ。歴史を感じさせる赤れんが造の建物は、監獄とは思えぬほど美しい佇まいで、歴史的価値が高く意匠的にも優れた近代建築であるとして、国の重要文化財にも指定されている。
ジョン・ハビランドが手掛けた「ハビランド・システム」という近代監獄の象徴的な建築構造が取り入れられており、看守のいる監視所を中心に据え、複数の収容棟が放射状に伸びている。
高級旅館などを展開することで知られる星野リゾートは、今回この歴史深い施設に着目し、赤れんが建造物の魅力を最大限に活かした上質な宿泊施設を実現すべく、ホテル仕様の改修を実施。「星のや奈良監獄」のホテル運営だけでなく、日帰り利用可能な旧奈良監獄の歴史や施設を知ることのできるミュージアム施設も計画している。
なお、星野リゾートが手掛ける「星のや」は、圧倒的な非日常を提供するホテルブランドとして、国内外各地で展開されている。その土地の風土や歴史、文化などを知る喜びを織り込んだ宿泊提案は、唯一無二のラグジュアリー空間を創出している。
星のや奈良監獄
開業時期:2026年春(予定)
住所:奈良県奈良市般若寺町18
建築面積:星のや奈良監獄:6,226平方メートル/ミュージアム(仮名称):1,762平方メートル
延床面積:星のや奈良監獄:10,343平方メートル/ミュージアム(仮名称):2,168平方メートル
敷地面積:100,478.80平方メートル (付帯のミュージアムを含む)
客室数:48室
付帯施設:レストラン、ラウンジ、ミュージアム(ミュージアムは、日帰り利用可能)
ホテル計画:東環境・建築研究所
ランドスケープデザイン:オンサイト計画設計事務所