ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の2019年秋ウィメンズコレクションが、2019年2月22日(金)、イタリア・ミラノで発表された。メンズとの合同ショーである。セリーヌ(CELINE)などで経験を積み、2018年6月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したダニエル・リーが手掛ける初のランウェイショーだ。
緑豊かな木々と芝生が広がるセンピオーネ公園に現れた特設会場は、ドーム状の透明なビニールに覆われており、アイコニックなイントレチャートを施した椅子が並べられていた。
展示会・ルック形式で発表した2019年プレフォールコレクションでは、メイド・イン・イタリアであること、イントレチャートやノット(結び目)といったボッテガ・ヴェネタのアイコンを使用することなど、これまでの長い歴史の中で大切にしていたベースは変えず、新生ボッテガ・ヴェネタを築くことを目指したダニエル・リー。今季もそのクリエーションの姿勢は変わらないが、よりコンテンポラリーなムードが加速しているようだ。
スクエア型のキルティング加工を施した光沢感のあるスカートや、四角いパーツを繋ぎ合わせているようにも見えるレザーのロングコートなど、イントレチャートを再解釈したかのようなピースが揃う。いずれもボッテガ・ヴェネタのクラフツマンシップが息づいており、人の温もりを感じせるものであるが、どこかモダンで構築的な表情も持ち合わせている。
カラーパレットは、ダークな色合いに、ケミカルな色彩や眩い煌めきを差し込むことで、歴史あるブランドが持つクラシカルなムードと、現代的な要素との対比を楽しんでいるかのように映る。たとえばグレーのテーラードジャケットにはミラーボールのようにきらきらと輝くシャツを差し込んだ。ブラウンのコートからは、アクティブなムードが漂う水色のスカートを覗かせている。
バッグは構築的なフォルムが主流。アイコニックなイントレチャートを採用したクラッチバッグは極端に薄い。ピラミット型のボックスバックや、無機質な金具を配したスクエア型のハンドバッグなども登場した。